偏差値60の壁なんてない

中学受験のサポート歴20年以上の経験から、心構えや考え方を公開します。

中学校ごとの入学者偏差値分布想定と東大・医学部・海外大学合格実績ランキング(女子)

前記事と同様の入学者分布想定の女子版に加え、現時点で判明している各校の大学合格実績をランキングにしたものです。表の意図や見方などについては前記事をご覧ください。

偏差値ランキングでトップ10の学校に進学した子と遜色ない学力の子は40位くらいの学校にもいますし、それも入学時点での話。中高での努力次第で幾らでも入れ替わります。中学受験は大学や社会人に向けて学ぶ中高を選ぶ通過点に過ぎず、ゴールではないというイメージは共有しておくと良いですね。

まずは四谷と日能研の80%偏差値の平均に、各入試回の定員比を掛け合わせて数値化した簡易版の一覧です。数値の背景色の赤系は上の上、黄系は上、緑系は中になります。前記事でも書いたように、この緑系でも小学校では上位の子が毎週塾に通い、自宅でも宿題をこなして届く学校群で、何人かは東大に行く同級生がいます。

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元の集計表はこちらです。

入試回偏差値定員合成表(女子).pdf

入試回偏差値定員合成表簡易版(女子).pdf

 

次は、入学者の持ち偏差値の分布想定です。

f:id:aswg-tutor:20200611061614p:plain全一覧はこちらから

 

まず最上位10校は同級生の大半がS層で、入学時から東大に行くとか医師になる、海外に出るなどの予定を持っている子も珍しくないゾーンですね。

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次の10校ではSC混合になり、東大は2桁前後。学費の安い国公立、千葉埼玉神奈川都下のトップ、海外志向の強い学校と個性の強い学校が並びます。

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次の10校はCが優勢になってきます。B層から入る子はスタートダッシュが肝心ですね。

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次の10校はC優勢でBとの混合になっています。Sから流れてくる子がある程度いる帯ですね。

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 ここからだんだんBが優勢になり、Sからの子は珍しくなってきます。

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次は大学進学実績を合格率で並べてみたものです。6年後の代でどうなるか、その中での立ち位置などもわからないわけですが、やはり学校によって校風や指導方針の特色があり、それがある程度反映されているので、見比べてみてください。

まずは東大率。ここはさすがに偏差値通りというか、今年も現役東大率で相当な数字を出した桜蔭をはじめ、お馴染みの校名が並びますね。

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東大合格率ランキングベスト30

次に医学部の合格数比率を見ると、桜蔭、豊島岡の2強は5割超。合格数なので半数が医学部に進学するわけではありませんが、それにしても非常に高い数字です。3位に桐蔭中等、7位に東洋英和が食い込んできます。雙葉や白百合も含め下からある学校には、私大医学部でもOK、家業として医師を継ぐ、といった家庭も珍しくありません。資産家が多い、格差が〜って敬遠するのもひとつの考え方ですが、医師を目指すならそういう環境の方が医学部へのハードルが低くなりやすいメリットもありますね。

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医学部合格率ランキングベスト20

海外大学の合格数比率を見ると、広尾学園が抜きん出ています。続く渋谷教育2校、洗足学園や都立小石川、横浜市立サイエンスフロンティアといった国際化や新しい取り組みを打ち出している学校の中で、フェリスと東洋英和という伝統ミッション校からもランクイン。

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海外大学合格率ランキングベスト20

進学後の周囲の同級生のレベルと、その中でどの程度の立ち位置だと大学はどのあたりを目指すことになりやすいか、といった雰囲気をイメージしておくと良いですね。

大学合格実績(女子).pdf