偏差値60の壁なんてない

中学受験のサポート歴20年以上の経験から、心構えや考え方を公開します。

オンラインテストの変更点と使い方

先日開設したオンラインテスト講座の内容や形式を、ご要望によって幾つか変更しました。

ほぼ全ての方がプリント利用のため、オンラインフォーム形式の追加は終了し、1枚に5問掲載してそのままプリント使用するのに適した形で追加していくことにしました。また、一括プリント用にPDFファイルを用意しました。(2020.4.14)

主な変更点

主な変更点は以下の通りです。

・1問ずつ問題を表示する形式にしました。テスト終了時には得点と解答を確認することが可能です。

・お子さんにブラウザ操作をさせたくない方にもご利用頂けるように、プリント用の問題と解答も用意することにしました。A4サイズ1枚にプリントする形の画像で、解くスペースが足りない問題もあるので、計算などをする別紙の併用をおすすめします。

・テスト後に問題と解答を送信するための毎回のメールアドレス入力は無くしました。問題の解き直しや解答の確認には上記のプリント用を閲覧してください。

無料版のお申し込みフォームはこちら。算数無料講座にお申し込み済みの方は、そちらのスタートページから入ることが出来るので、再登録は不要です。 

内容と操作について

算数は四谷大塚偏差値50台以上の学校の入試過去問レベルで、入試では確実に得点したい問題です。テスト1回の目安時間は2〜30分ほどを想定しています。

社会は四科のまとめや年表トレーニングレベルの出題で、テスト1回の目安時間は5〜10分程度です。現在は算数が10回分、社会は2回分を掲載しています。各30回分くらいを目安に追加していく予定です。

PC、スマホタブレットなどのブラウザからテスト可能で、スマホでの見え方はこんな感じです。テストをタップするとオンラインテスト画面が表示されます。Pはプリント用の問題、Aは解答です。

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算数では、解答欄に半角数字で答えを入力していきます。わからない問題は空欄のまま次の問題に進むことができます。

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終了画面の「スコアを表示」をタップすると、得点と解答が表示されます。

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不正解問題は赤く表示されます。

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社会は選択式になっているので、正しいと思うものを選んで次に進みます。選択しないと次に進めません。

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算数と同様に、スコア表示から正解を確認することができます。

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算数は、現時点で四谷偏差値50前後の子が解き切るにはやや難しい 問題も含まれています。全問正解できなかった回は、解き直しをして仕上げていくと良いですね。社会は選択式なので比較的容易に解けると思いますが、内容的には必要な範囲を網羅する予定なので、知識問題の基礎固めに活用してください。

 

 

中学受験生向けオンラインテスト講座開設のお知らせ

小学校や塾の休校措置など、落ち着かない状況になっていますね。先日募集した受験講座の添削コースがすぐに埋まってしまったので、自宅学習のサポート用に、オンラインで回答できるテスト講座を開設することにしました。

まずは解答だけで足りそうな知識問題や一行問題のテストを無料版で開設し、解説もあった方が良さそうな入試レベル問題を有料版でやる予定で、ご利用には登録が必要です。

スマホタブレットのブラウザからテスト可能です。紙でテストをしたい方は、出題ページをプリントしてお使いください。

無料版について

現在は動作確認を兼ねて2回分の社会のテストを掲載してあり、数日中に10〜20回分を追加予定です。1回5〜10分程度の内容にするので、朝や午後など決まった時間に1回解いたり、勉強開始時に組み込むなど、リズム作りに役立ててください。6年生対象ですが、基礎レベルなので4〜5年生で挑戦しても良いと思います。

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回答送信後の画面で、「スコアを表示」をタップまたはクリックすると、合計点と自分の選んだ選択肢、間違いの場合には正解が表示されます。

 

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無料版のお申し込みフォームはこちらです。なお、算数無料講座にお申し込み済みの方は、そちらのスタートページから入ることが出来るので、再登録は不要です。 

登録は内容を再配布しないことに同意して頂くだけの目的なので、メールアドレスはフリーアドレス可、匿名可です。お申し込み完了時に講座ページとパスワードを返信していますが、届いていない場合はお申し込みメールアドレスを明記の上でお問い合わせください。その際はgmail.comよりのご連絡になりますので、迷惑メールフィルタなどの設定に問題がないことをご確認ください。

有料版について

入試過去問レベル中心の構成にする予定で、添削コースに入れなかった方などの役に立つ内容にしたいと考えていますが、休校対策という目的から無料版の問題充実を優先するため、受付は少し後になります。開設時には、無料版のお申し込み時に案内希望を選択された方のみにご案内します。

答案などの書類のスキャンと画面録画(iOS)

添削用に、答案画像を用意して頂く時に、直に画像を撮影して斜めだったり、なるべく正面から撮影した結果、影が入っていたりすることがありますが、スマホのカメラでも、かなり良い精度でスキャンできます。自宅学習が長いとプリントなどをスキャンする機会も多いかもしれないので、スマホを活用してください。

色々なスキャンアプリがありますが、iPhoneに標準で入っているメモアプリ(iOS11以降)にもスキャン機能がついているので、アプリを探してインストールしないでも、それを使って頂くと便利です。スキャン後の画像に簡単な加工を加えることもできます。

 

iOSのメモを使ったスキャン

まず、メモアプリの新規書類で、中央下のカメラアイコン(バージョンによっては+アイコン)をタップします。

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メニューが表示されるので、「書類をスキャン」をタップします。

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スキャンしたい書類をカメラの枠内に入れます。シャッターボタンを押さなくても、枠内に収まると自動でも撮影します。四隅の位置が合っていればそのまま「スキャンを保持」をタップ。

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自動で補正されてキープされていきます。

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保存すれば終了。そのままLINEやメールなどで送るのは普通にカメラで撮影した画像を送るのと同じ手順でいけます。

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真正面から撮らなくて良いので影を入れずに撮影しやすく、補正の手間もいらないので、試してみてください。

 

iOSでの画面録画

ついでに、画面録画の方法も。設定を開き、コントロールセンターをタップします。 

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コントロールをカスタマイズをタップします。

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リストの下の方にある画面収録をタップして追加。

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上のリストに画面収録が追加されます。

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スマホ画面下からスワイプしてコントロールセンターを表示させると、◉の画面収録ボタンが追加されているので、これをタップすると3秒のカウントダウン後に画面の録画がはじまります。

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普通にタップするとマイク音声なしで収録されますが、録画ボタンを長押しすると、マイクのオンオフを切り替える画面も出せるので、コメントを話しながら録画することも可能です。

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スキャンの流れをiOS12のiPod touch 6(5年前の機種)で画面録画してみたものはこちらで再生できます。

 

スキャナ自体がない時も便利ですし、スキャナで1枚1枚スキャンするより簡単に、そこそこの画質で撮れます。採点用や読めれば十分というレベルならスマホスキャンを第一選択にして良いくらいなので、活用してみてください。

新型コロナウイルス関連情報で自由研究

今の自衛のためにも、お子さんが将来世の中に働きかけたり、より良く変えていける人になってもらうためにも、情報を取ってきたり、数字を読めるようになることは大事なことです。今日はそんなお話。

情報を取りにいくこと。

メディアやSNSで目立つのは、自粛に緊急事態宣言にロックダウン、オリンピック中止にクラスター、そしてお肉とお魚とマスク、あたりですね。エイプリルフール?ってマスクのネタもあって、政府が無策無能みたいに言っちゃう人も。1世帯にマスク2枚には驚いたけど、情報自体を取れてない人も多いのを感じる。

割といつも、国のやってることはあんまり知らない上に、周知努力が足りない的な反応だったりとか。そういう人の情報源自体が、テレビとSNSだったりして、彼らにとっては、そこに出てないものは存在しないんですね。リーチするには、全メディアとインフルエンサーの枠買い取って、毎日告知でも流すべきなんでしょう。そうしたところで、つまらないから見なくなる人もいそうですが。

こういう人は、学級だよりや教科書に書いてあることも覚えてないのと似た感じ。中高の教科書レベルの問題、何割くらい取れるでしょう。自分の所有物だった上に、数百時間とか授業を受けて、テストまで受けた内容でさえ、頭に入ってなかったりする。面白くもない、不安や興奮も刺激されない、文字だけの情報を取る力自体が頼りないことになってるんですね。

実際、テレビやSNSで同じ情報には何周も触れているけど、官庁のホームページは読んでないって人は珍しくもないでしょう。で、国や自治体に文句は言う。いや、思いっきり周知してるけど。役所にも置いてあるしホームページにも出てる。なんでやらないの?書類揃えて手続きするだけでしょ?って感覚は通用しないことも多い気がします。

例えば、新型コロナウイルス感染症関連リンク集が首相官邸ホームページにあります。ここからは、雇用調整助成金とか生活福祉資金貸付制度、国税の申告期限の延期、「返済不要の補助金には、どのようなものがあるのか?」なんてものまである。

もちろん、厚労省経産省から各省庁、各自治体のホームページも日々更新されていて、中高生でも読めばわかる程度の内容だけど、ここから2段階程度のリンクを辿って全文読める人さえ少ないのは、想像できますね。すぐに疲れて、テレビとニュースサイトとTLと知り合い間のSNSに行く。わかりにくい、読んでもわからない!自分の欲しい情報だけ3行で!って人は、結構多いわけです。

国民には老若男女、職種に地域、雇用される側と雇用する側とフリーランス、高齢者に独身世帯に子持ち世帯、いろんな属性があって、それぞれ必要とする情報も違う。助成金補助金だけでも規模や所在地によって違うわけで、国なんてレベルではどう絞り込んでもすごい量になりますね。載せても見ない。

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で、こういうのを切り分けてメディアでやれば少しは伝わりやすいでしょうけど、視聴者の興味が不安を突く部分だから、仮にざっと細分化して10や20に分けただけでも、それ以外の視聴者は離れてしまう恐れがある。9割の視聴者がチャンネルを変えてしまうなら、営利組織としては扱いにくいですよね。

なので、ちょうどフィットする情報は、テレビやSNSではあまり拾えないと考えておいた方が良かったりします。基本的には耳目を集めるために、不安や不満と欲を刺激する手法に偏るので、見れば見るほど不安にもなる仕組みでもあるし。娯楽と時間つぶしと割り切った方が良いくらいですね。

中学受験をして、更にはその先、難関大学や海外留学、平均より多い収入、なんかを目指しているなら、少数派になりにいくことと同じですから、こういう機会にも少数派になった方が良い。もちろん、買い占めしたり、自宅にいないような人たちとは違った意味で。

ですから、何かが必要な時はテレビとSNSは消して、自分から情報を取りにいきましょう。まずは親が姿勢を見せてあげたり、夏休みの自由研究ノリで子供と一緒に情報を集めてレポートを仕上げても良いですね。

自由研究のテーマにも。

3〜4月の丸2ヶ月と考えたって、夏休みより長いですし、ひとつの主題で、これだけあらゆる要素が集まって、多角的に調べたり知識を増やしたりできる機会も珍しいです。

国や自治体だけでなく、株価や為替の動き、医療機関教育機関、企業の動き。メディアやTLに流れるものや、周りの「普通の人」の知っていることと実際に起きていることの一致と乖離、どうやって世の中の空気が形成されていくのか。感染防止の観点でも、社会経済の観点でも、日本という社会の分析だって良い。

ほぼ単一民族に近く、他国ではほぼ使われていない独自の言語の島国、天皇制があって敗戦国憲法をベースにする議会制民主主義。とても独特な日本社会が、この危機にどう反応し、どんな収束を迎えるのか〜なんてレポートなら、中高生どころか大学生の論文にも、本を出版するレベルでも考察できるでしょう。ちょっと風呂敷が大きいですが。

地道に集めた情報を整理して、その過程もシェアするサイトなんかを一緒に作ってみても良いです。内容的にも優れたものになれば、人の役に立って、良い経験にもなる。或いは身近なところでの影響、例えば毎朝晩、散歩がてらに同じ場所で写真を撮ってくるだけでも材料になりますね。定点観測して人の流れと国の施策やメディアの見出し数とを関連づけたり、店頭の在庫や開いているお店をカウントしても良いです。

学校にも通わない、子供だけでなく親まで家にいる時間が長い、こういう機会は滅多にありません。受験勉強を一日中やるのもなかなか困難ですから、時間の使い道をいくつか見つけておくのも有効です。ゲームや読書だけでなく、調べて集めて考える、っていう時間を作れば学力を高める上でも有効なので、こういうアプローチも検討してみてください。

もちろん、感染対策は最優先で。まずは正しい手洗いの方法とか、どのタイミングで何に気をつけるか、あたりから取り組んでおくと良いですね。みなさんがこの時期を乗り切って、無事に来年を迎えられることを願っています。

 

過去13年間の結果偏差値 東京/神奈川/千葉/埼玉(男子)

四谷大塚の2020結果80偏差値速報を入れた、結果偏差値推移表を更新しました。追跡対象中学は東京男子19校/東京共学15校/神奈川8校/千葉4校/埼玉3校の計49校、入試数83件です。

今年は、2016年〜2019年の間はやや下降していた巣鴨と世田谷が大きく盛り返しました。ここ数年上昇が目立った都立勢は上げ止まっています。前年比でも上昇、直近3年とそれ以前の10年の平均値で比較しても上昇しているのは12校の16入試です。

進学校:麻布、市川、栄東、城北

付属校:学習院慶應湘南藤沢、中央大附属、法政大学、法政第二、明大中野立教新座、早稲田

8校が大学付属校で、特に法政第二の上げ幅はかなり目立っていますね。

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前年比と直近3年の両方で上昇している入試

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2008-2020結果80偏差値の推移:東京(男子校)

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2008-2020結果80偏差値の推移:東京(共学校)

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2008-2020結果80偏差値の推移:神奈川

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2008-2020結果80偏差値の推移:埼玉

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2008-2020結果80偏差値の推移:千葉

全体データのPDFはこちらです。

おしらせ

春期講習がなくなったり、学校の始業式などもどうなるかわからない状況なので、算数無料講座のページは状況が落ち着くまで当面保持することにしました。

4/1 9:00追記:こちらで紹介した新設の講座は既に添削コースが埋まったので、一旦受付を終了します。もう少し広く使って頂ける形を検討したいと思います。

2020結果偏差値と予想偏差値の比較(女子)と、予想偏差値や結果偏差値の見えかた

こちらは日能研の結果偏差値と、2019春と2019冬の予想偏差値との比較です。学校名の背景が赤系は上昇、青系は下降で、数値が大きいほど色が濃くなっています。冬からの比較での上昇が63、春からを含めると69、横ばいが57、下降が28。やはり上の下〜中の上の層が激化し、ひとつ上の帯に入る学校が多くなっています。

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日能研R4偏差値63以上

最上位層は落ち着いた動きですが、2/1の洗足学園が上の中からトップグループ入り。昭和秀英も人気になっています。

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日能研R4偏差値58〜62

上の中は33入試中8入試が上の下から入ってきて、都市大等々力、東洋英和、法政第二はそれぞれ複数回で上昇しています。後半の中大附属と三田国際の上昇も目立ちますね。

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日能研R4偏差値55〜57

上の下には32入試中11入試が入りました。併願人気の高い午後入試での上昇が目立ちます。

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日能研R4偏差値45〜54

この層では日本大学が中の下から一気に中の上の上限までジャンプアップ。横浜女学院も下の上から中の中になりました。

やはり全体的に難化している流れが見えます。女子校で上昇が目立つのは洗足学園、東洋英和、学習院女子、恵泉女学園東京女学館、共立女子、横浜女学院、田園調布、山脇学園。共学校では昭和秀英、法政第二、山手学院、淑徳、青陵、都市大等々力、三田国際、開智日本橋などでした。

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3ポイント以上の上昇回と冬時点での変動
予想偏差値や結果偏差値の見えかた

こちらは昨日の補足です。ある入試の受験者の実力を❶〜❿として、その合格者が以下の分布だったとします。赤を合格として、❽の実力があれば合格率80%、❼で50%、❻で20%ということになりますね(❺以下は全員不合格)。

f:id:aswg-tutor:20200329043934p:plain用事

3つの塾の在籍者の中から、❻などの白抜き文字は受験者、などの囲み文字は非受験者として、以下のような結果が出たとします。

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A塾では、⑥の受験者は1人も合格せず、⑦でも3分の1と、なかなか厳しい入試に見えます。B塾では、⑧の受験者も1人は不合格、⑦でも3分の1と、やはり厳しい入試に見えます。そしてC塾では、⑦の受験者も全員合格、⑥でも3分の1と、やや易しい入試に見えますね。

結果のみで予想80%偏差値を出す場合、A塾では⑦と⑧の間、B塾では⑧と⑨の間に設定しますが、C塾では⑥と⑦の間になるでしょう。

翌年の入試結果は以下の通りで、⑧の実力があれば合格率80%、⑦で50%、⑥で10%なので、やや難化といった感じですね。

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各塾の分布は以下のようになったとします。受験者が模試の際に出願予定にしているとして、A塾とB塾では上位層からの出願者が増え、前年の合格者データとも照らし合わせて難化を予想しているでしょうが、C塾では出願者数が変わらず、予想も変える理由がありません。

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また、結果ではA塾とB塾は全体の合格率、⑦での合格率ともに上昇していますが、B塾では⑧の受験生も不合格になっているので、A塾よりは厳しめに予想を出したくなります。C塾は全体の合格率も⑦の合格率も下がり、結果偏差値の80%は⑥と⑦の間から、⑦と⑧の間に上昇することになるでしょう。こんなにシンプルではありませんが、構造的にはこのようなことが毎年繰り返されていくわけですね。

こんな感じで、前年度までの合格者の分布と、今年の出願者の偏差値分布などのデータから、この位置なら席を確保できる可能性はこの程度だろう、という想定をしていくわけですが、全ての受験生の実力を数値化して持っている塾はありませんし、模試と各校の入試の出題傾向や配点も異なります。

偏差値は全体の中での立ち位置の把握や併願プランを立てる上での参考になりますが、信用するとかしないとかの対象ではありませんね。特にボーダー付近では、模試などと本番で順位が入れ替わることもあるので、材料のひとつとして、無視も過信もせずに扱うのがおすすめです。

2020結果偏差値と予想偏差値の比較(男子)と、各塾の偏差値を比較して見ておくと良い理由

日能研の結果偏差値を受けて、2019春と2019冬の予想偏差値との比較表を作りました。学校名の背景が赤系は上昇、青系は下降で、数値が大きいほど色が濃くなっています。

冬の時点と比較して、151の入試回のうち半数を超える79の入試で上昇、55の入試で変わらず、下降は僅か17入試。層で見ると上の上37入試(偏差値63以上)で平均0.4ポイント、上の中41入試で0.9ポイント、上の下40入試で1.2ポイント、中33入試で0.7ポイントの上昇です。

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日能研R4偏差値63以上

最上位層は比較的落ち着いた動きですが、それでも全体的に難化。

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日能研R4偏差値58〜62

このあたりから厳しくなって来ています。世田谷の4日と三田国際の3日午後は、中の上からジャンプアップ。巣鴨の上げっぷりも目立ちます。

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日能研R4偏差値55〜57

特にこの55〜57の層の39入試には、予想偏差値が55未満の中の上だったところから食い込んできたものが19入試とほぼ半数。予想通り、中の上〜上の下の層は激化でした。

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日能研R4偏差値45〜54

割と多い質問で、「どの塾の偏差値が信用できるか」「どの塾が良いか」って聞かれることがありますが、その考え方が不安定で不十分だとお伝えします。

それぞれの模試を受けた受験生の中で上位層からの志願者数が増えると予想偏差値は高くなり、それほど増えなければ偏差値は変わらないからですね。全受験生共通の模試がないので、なるべく広く受験者層のレベルを想定したければ、大手の模試の偏差値動向を眺めておくのが良い、ということになります。

冬の時点と比較して、3ポイント以上上昇した入試20回を見てみると、日能研では上昇が見えていなくても、他塾で上昇しているものが11入試あります。巣鴨や世田谷は日能研生にはそれほど人気が高まっていなくても、四谷生やサピ生には人気が高くなっていた、ということですね。

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3ポイント以上の上昇回と冬時点での変動

例えば、巣鴨や世田谷は日能研模試の受験者からの人気はそれほど強まっていなくても、SOや合不合の受験者には人気があった→結果として受験者の質量が上がり難化した→結果として日能研模試の受験者から合格した子の偏差値ボーダーが押し上げられた、という段階になります。なので、どこが信頼できないとか、どこが信頼できるって話ではありません。

どの塾が強いかも同じで、その学校を受験する生徒自体が多ければ合格者数は増えますから、その中でどの位置にいるかの方が重要ですね。例えば、開成の合格数286名のSAPIXで300位にいる子より、104名の四谷で50位にいる子の方が、開成の合格可能性は高いと考えることが出来ます。もちろん、毎年一定数の合格者を出している塾はノウハウも豊富ですが、基本的には個人の資質と努力、あとは相性次第と言えます。

どの塾のカリキュラムとの相性が良いか、講師やテキストだけでなく、通塾や友人なども含めて力を発揮しやすい環境を選ぶことが大切ですね。

おまけ

いつもお読み頂いている方、ありがとうございます。このブログも今日で1周年になりました。秋冬以降は忙しくなってしまい、あまり更新は出来なかったのですが、どなたかのお役に立ちそうなことを、これからもボチボチ記事にしていければと考えています。