偏差値60の壁なんてない

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受験する中学の文化祭や説明会でやっておくと良いこと

まずは前回記事の補足から。大学進学率は53.7%で、中学受験校からは大半が大学に進学することを考えれば、公立中からは半数以上が大学に進学しないことになります。

子供を大学まで行かせたいと考えていて、ほぼ全員が大学に進学することが当然の環境と、半数は進学しない環境を選べるなら、第一志望でなくても前者の方が有利なことも多いかも、ということですね。

クラスの1〜2割しか受けないことも多い小学校で受験をやり抜いた子なら、ほぼ全員が高校を受験する中学校では一層努力出来るかも知れませんし、記事にも書いたように通学時間が短くなることは体力面や時間面で有利なこともあります。ですから、公立はあり得ない、などと言うことではありません。

どこかの学校に合格するということは、複数のルートからより有利な道を選ぶ権利を手にするということです。偏差値だけでなく、その学校の校風や教育方針、生徒の雰囲気から通学時間まで、子供にとって最善の選択は何なのか、十分に検討した方が良いですね。直感に従うのもアリですが、情報は多い方が良い。

「成功体験のために一つでも合格を」って話も聞きますが、それ以上に選択肢を得るメリットは大きいと考えています。子供に学力をつけることが将来の選択肢を広げるように、合格を手にすれば3〜6年間通う学校を選べる立場になる。受験に挑んだことで選択肢が広がったのですから、良いことだと思います。

何より、与えられた環境と手持ちの武器で道を切り開いていく力は、どこにあっても大切。今の時点で、こういう結果と選択肢。さぁどうする、って時に、どっちの道も●●だ、もう終わりだ、やった甲斐がなかった、なんて気持ちでは転落一直線。どの道でどう闘うか、前を向いて選択することが、次のステップで大事になります。

とはいえ、まずは志望校の合格を全力で目指しましょう。通っても良い、通えると良いな、と思える学校を探すのは、親力の見せどころ。

秋冬の説明会・学園祭シーズン、直接学校に行って雰囲気を知ったり、入試のポイントを聞けたり、とても大事な機会ですね。可能な限り足を運んで、頑張ってください。文化祭などのイベントや、学校見学・説明会でやると良いことを書いておきます。

 

前年度入試問題の入手

問題や解答は過去問題集で得られますが、実物の入試問題を入手できると、過去問対策時の雰囲気作り、本番での解き方のイメージを掴む予行演習のためにも役立ちます。

市販の過去問題集だと空白ページがなかったり、問題の間隔が狭かったりして、実際に解く際に使えるスペースの把握や、ページ繰りのイメージ、ペース配分などに難があるので、特に第一第二志望あたりの学校では可能な限り入手しましょう。

麻布や開成、筑駒を始め、説明会や事務室で販売・配布している学校も多くあります。説明会参加者に無料配布したり、学園祭で6年生の希望者や願書購入者にだけ配布したり、学校によって対応が様々なので、学校に行く前に問い合わせておく方が良いです。

特に無くなり次第終了の無料配布の場合、初日の早い時間に行かないと入手し損ねるので、しっかり調べておきましょう。ほとんどの学校で前年度分しか配布がないので、4〜5年生のうちから通っておくと良いです。

 

在校生との会話

実際の生徒の雰囲気を知るのに、ただ展示を見たり挨拶するだけでなく、機会を見つけて何人かの生徒と話してみることも貴重な機会です。一人だと当たり外れが大きいので、なるべく多くの生徒に学校生活のことや部活のこと、制服や持ち物の使いやすさや人気具合、宿題や怖い先生のことなんかを聞いてみると良いです。

例えば学習院だと入試の補助をする生徒もいて、教室にいたのが入学後は同じ部活の先輩だった、なんてこともあります。苦手科目をどうやって勉強したかなど、実際に合格した先輩から聞けると、子供は親より素直に受け取ったりもします。

色々なエピソードを直に聞けることは、もしかすると展示物などを見るよりもイメージを掴む役に立つので、積極的にお話してみてください。

 

保健室受験、別室受験についての把握

以前、保健室受験で見事に合格した子がいました。受験当日に具合が悪くなった場合、保健室受験、別室受験、受験不可など、学校によって対応が異なります。予め調べておきましょう。なるべく保健室の場所を見に行っておくと良いです。

保健室は安心と癒しを与えてくれる場所。何かあったらここで助けてくれる、ってイメージを持っておくだけでも、だいぶ違います。入学したら何度も使うことになる場所ですから、先取りで利用するのも悪くないですね。

 

受験会場になる教室、トイレの下見

どの棟が入試会場になるかも、学園祭などでも聞けば教えてくれたり、説明会や学校見学時に教えてくれることもあります。そのほかの設備、例えば冷水機や自販機の位置と利用の可否まで、闘う場を頭に入れて、自分のホームに近づけておくことはとても大事。

大抵はトイレに行くものなので、本番当日にトイレの鏡を見てスイッチを入れるようなイメージを作っておくのも良いでしょう。

好きなセリフを幾つか考えて、トイレの鏡を見ながら言ってくる。よし、ここまで来たぞ。できることを全部置いて来よう。わからない問題は後にとっておく。過去問で決めたペースで一周する。数字は綺麗に書く。などですね。

たくさんの言葉でなく、ひとつかふたつに絞った方が良いです。同じセリフを共有して、当日朝のお手紙に書いて渡してあげましょう。

例えば「トイレにはもう行きましたか?今日まで頑張ってきたことを先生に見てもらえるように、なるべくたくさん置いてきてね。」みたいな感じですね。お守りや一筆箋は定番ですが、離れていても応援している気持ちを伝えるのにはとても有効な手段です。

 

子供とのイメージ作り

特に人気の学園祭では結構な人出になるので、受験当日と似た混雑ぶりを目にすることが出来ます。雰囲気は全く違いますが、それを踏まえて「当日はきっとこの人たちがみんな受験生になってるくらいだよ」とか、「このあたりにもテレビカメラとか、塾の先生がたくさんいそうだね」なんて話をしながら、想像を働かせる機会を与えてあげましょう。何人いると思う?って考えて、当日に答え合わせしても良い。

特に倍率の高い学校の場合、入校までに列をなしている受験生の数に圧倒され、悪い種類の緊張のスイッチが入ってしまうことがあります。イメージしておくことで、その軽減に幾らか役立つので、一緒に色々と想像してあげてみてください。

緊張を自分のものにする方法も、学校で実際にやっておくと良いです。「あ〜緊張してるな」って言葉にして、水を一口。「よし、手とお腹を温めよう」って言ってカイロを持ってお腹に当てる。目を閉じて、にやけてみる。入学後、同じ教室から入った子に「お前入試の時ニヤニヤしてただろう」って言われるくらい。

手を大きく伸ばして、ルフィのポーズで「○○生に、俺はなる!」って口にする。教壇でやってこいって言っても、誰一人実行して来ませんが。入ったら自己紹介なしで友達ができるし、入らなければ二度と行かないんだから良いと思うんですけどね。。。自席で手を伸ばして、そんなやりとりを思い出すだけでも、幾らか気分が良くなります。

本番では子供が一人で闘います。一緒に行ける機会に、少しでも有利になるように色々と仕込んでおきましょう。

 

おまけ

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