偏差値60の壁なんてない

中学受験のサポート歴20年以上の経験から、心構えや考え方を公開します。

1月校も本気で決めておく

以前の記事でも触れたように、受験当日のイメージをしておくと緊張感をうまく使いやすい面があるので、1月入試校も実際に見ておくことを薦めています。お試し受験などと軽く言われることもありますが、個人的には行っても良いと思える学校を選んでおくべきだと思います。

第一志望に絶対合格したい気持ちが強いほどプレッシャーも強くかかるため、実力的には十分な余裕があっても、第一志望校ではかなり緊張する子もいます。進学しても良いと思える学校の席を1月校で取っておくと、本人はともかく親の安心感はかなり違います。

合格証とWebでの発表画面をプリントアウトしたものをデスクマットに入れたり、額に入れて見えるところに置いたり。特待の文字があるのも良いですね。1月校でオススメしてきたのは下記の学校です。

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1月校合格者偏差値分布_四谷大塚資料より

渋幕は卒業372名で国公立現役130名、早慶上理283名の実績がある共学最難関で、ブランド的にも受験失敗感が少ないので、偏差値が60台後半なら受けてみる価値が大きいと感じる学校です。2〜3年塾に通わせていれば周囲も受験することを知っているし、多少の見栄の気持ちも正直あるのが普通の親子だと思います。

また、栄東東大も卒業446名で国公立現役152名、早慶上理325名と優秀な実績があります。この2校はいずれも、特待入学後も審査があって継続可能なので、モチベーションを維持して学びやすいメリットもあるでしょう。

立教新座は付属校としての人気が高く、偏差値の割には算数など相応の対策が必要に感じる学校で、社会では毎年新座近辺の問題が出たりもします。2月の池袋に合格した場合、入学金は振替してくれます。

専大松戸は問題が素直で偏差値的にも入りやすいですが、付属校というより進学校の性質が強く、国公立57名、早慶上理130名、GMARCH 237名と十分な進学実績があり、ウェルカムな雰囲気があって環境面でも良い学校だと思います。

他にも東邦大東邦や市川など、進学実績の良い学校もたくさんあるので、第一志望と同じくらい真剣に、通学可能で入学金を入れても良い学校を早い段階で選んでおくと良いでしょう。

2月の午後入試では巣鴨や高輪の算数受験などもあるけど、割とオススメなのが安田学園先進です。専松同様に問題が素直で1日夜発表なので、2日以降の入試校に弾みをつけやすいと思います。合格者は全額のAから入学金半額のDまで全てに特待がつくので、文字から受ける印象が良いのもポイント。先進枠は60名ですが、学校全体では国公立30名/早慶上理ICU22名/GMARCH103名と、なかなかの実績もあげています。