偏差値60の壁なんてない

中学受験のサポート歴20年以上の経験から、心構えや考え方を公開します。

数学は先取り推奨

次に大事なのは、数学の演習量の確保です。東大などトップクラスの大学を目指すつもりがあり、もし親が教えられるなら、数学だけは1学期で1年分、中学の範囲を中1で終えるようにして、学校のテストでは復習を兼ねて上位を確実に取っていくと良いです。

文字式、方程式、三平方の定理など高校数学につながる基礎も含んでいるので、これらを素早く正確に処理できる能力を養っておくことで、高校数学に取り組む際に有利になります。

そして、中2中3で高校数学を一通りやってしまいましょう。高校の教科書を1〜2周やって、チャート式を2周やるくらいが目安です。時間にすれば4〜500時間程度で良いので、週5で1時間ずつ取り組めば終わります。完全に理解できない箇所があっても、それが授業での理解に繋がるし、教師に質問する時にも役立ちます。

理系難関を目指す場合、高1から数学と化学、高2からは物理も鉄緑やSEGに通った方が良いでしょう。鉄緑東大附属と言われるくらいの実績がある大量宿題塾で開成や筑駒の子が多く、SEGは麻布が最大勢力で、芝や学習院の子も多い塾です。

理系は理解に詰まった時に正しく教えてくれる人がいる環境を整え、演習量を確保した方が絶対的に有利です。文系科目は塾無しでも問題ない可能性は結構ありますが、理数系が弱いと私立文系しか選択肢がなくなります。

塾なし国公立理系を目指すとしても、数学が強ければ物理化学にも有利なので、中学までは数学を苦にしないための先取りはオススメ。塾なしで行く場合も、模試だけは高一から受けておき、実力と全体の中での立ち位置を把握するようにしましょう。