偏差値60の壁なんてない

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塾による偏差値の違い2020年度中学受験最終版(男子) 2019年12月 SAPIX/四谷大塚/日能研/市進/首都圏模試

2020年度中学受験の各塾偏差値比較の最終版です。比較対象はSAPIXが12月8日第4回合格力判定SOの80%判定偏差値、四谷大塚は12月8日実施の合不合判定テスト第6回の80偏差値、日能研が12月11日発行のR4です。

前回の傾向でも出ていましたが、3塾の模試の平均上昇率で見ると、巣鴨はベスト4のうち3つを独占、算数午後も同率5位と、はっきり難化しています。世田谷学園も1〜3回+算数が全て上昇。平均0.7ポイント以上の上昇27入試を見ると、巣鴨と世田谷で8枠、大学付属が11枠、進学校が8枠という状況。

逆に、2つの模試で易化傾向を示したのは芝1回、聖光学院1回、筑波大駒場の3入試だけ、0.7ポイント以上も芝2回と本郷2回の2入試となっていて、全体的に難化優勢です。実際の合格最低点は問題の傾向や難易度によって変わりますが、例えば偏差値が1ポイント上がると合格最低点が5〜6点上がると考えた方が良いので、平均で2ポイント上がっている巣鴨などは20点くらい上を目安にした方が良いでしょう。

1〜2ポイントの差は、たまたまの得意不得意やミスの有無で出る数問程度の差とも言えるので、志望校を変更する必要があるとは思いませんが、偏差値帯では中の上〜上の下、SAPIX45、四谷・日能研の55前後が激戦区になりそうです。この帯の人は、安全校をもうひとつ重ねておいた方が無難でしょう。特に1月校で納得のいく学校の合格を取れなかった場合は、1月のうちに午後や後半戦の出願候補校を選定して、過去問に目を通すくらいはしておくと良いです。

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難化傾向

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易化傾向


背景色はその集団の中での上の上=赤、上の中+下=黄、中=緑。大体の分布はこんな感じです。

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