偏差値60の壁なんてない

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塾による偏差値の違い 2021年度中学受験用最終版(男子) SAPIX/四谷大塚/日能研/市進/首都圏模試

各塾の偏差値比較の男子最終版です。今年は例年に比べると出だしから偏差値の上下動が少なめで、最後までその傾向は続きました。あまり人気が集中するところもなく、比較的安全志向で推移した感じです。

塾による偏差値の違い

抽出対象はSAPIX第4回合格力判定SO、四谷大塚合不合6回、日能研12月R4、市進9月、首都圏模試1月です。今回は日程別の区切りでも掲載しています。

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こちらは日程順です。

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春との比較で上下動のあった入試

1月は、12日の城北埼玉と21日の千葉日大第一が3塾揃っての上昇で、16日の栄東東大4教科はSAPIXのみ3ポイントの下降。同日の栄東東大算数は64なことから、SAPIX上位層の算数強者が1教科型に流れ、4教科型の競争が少し緩くなる可能性があるようです。麻布並の難関なことには変わりありませんが。

2月1日は駒場東邦が3塾で上昇し、海城、サレジオ、成蹊なども少し上昇が見られます。複数の算数午後入試が合不合で1ポイント下げました。

2日の大学附属は1〜2ポイントの上下動があり、立教池袋と青山学院が2塾でダウン。算数午後と同様、これまでの過熱がひと段落という印象ですが、易化と言えるほどの変化ではありません。午後の日大豊山は2塾で2ポイント上昇しているので、少し難化する可能性がありますね。

3日以降は揃って上下するところはほとんどなく、4日の獨協が2塾で上がっているくらいです。

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分布イメージ

SAPIXの偏差値55以上の層は、四谷日能研の偏差値63以上の層とほぼ被っていて、S45〜54の中間層が、YN55以上と重なる感じです。本記事で首都圏模試50未満の入試が出てこないのは、SAPIXの偏差値表になく比較できないためです。

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御三家クラスの学校に入学すると、塾の学校別クラスの上2割+その下の中間層5割から1〜2割という感じになります。Y60くらいの学校には、学校別クラスの中間層〜下2割の子が多くなり、他のクラスからも入ってくる感じですね。

Y50でも首都圏模試の上1割くらいですから、小学校では上位層の子たちの集まりです。入試偏差値の数ポイントより、入学後の姿勢がその後の学力や進学先に大きく影響を与えるので、入試がゴールではないというイメージを親がしっかり持つことも大事ですね。