偏差値60の壁なんてない

中学受験のサポート歴20年以上の経験から、心構えや考え方を公開します。

個別の中学受験指導や家庭教師の利用について

いくつかご相談を受けたので、家庭教師や個別の選び方について少し。

私も受験サポートをやっていたわけですが、必須とは思っていません。大手塾の上位クラスはある程度の質が担保されていると思いますが、個別や家庭教師の場合は、名の知れたところでも質にバラツキがあるというのが実感です。お金と時間を使う以上、しっかり見極めることが大事ですね。

まずひとつめの利用目安は、偏差値45くらいで親から見て取り組みの甘い子。偏差値45あれば、中グループの入り口まで自力で辿り着ける素養があるということなので、中の上の52〜上の下の55ラインに持っていける可能性は結構あります。一番お金のかけ甲斐があるゾーンかも知れませんが、言い換えれば中学受験経験のある親でも対応しやすい範囲とも言えます。

偏差値55から上は、算数や理科の応用問題や国語の記述問題の難問を、効率良く解いていく力が必要になるため、難関校に複数の合格実績を持つ人でないと難しい可能性があります。特に6年生の時間は貴重なので、しっかり見極めてあげてください。

 

大事なのは理解の把握

特に大事なポイントをざっと挙げると、得点を予測できること、算数や物理化学は複数の教え方が出来ること、国語の解答を分解して説明できることの3つ。自身も中受経験者で、その子と同レベルの学力・性別の子の指導経験があり、志望校に合格させた経験も持っているとなお良いですね。

個別指導で大事なのは、子供に理解させる力。そのために最低限必要なのが、その子が今度のテストで何点取れるかを、正確に予測できるかどうか。これが出来れば、塾のカリキュラムとテストの内容、子供の理解度がある程度把握できていることになります。ケアレス分は多少割り引いても良いですし、上回る分にはさほど問題ありませんが。

一番わかりやすいのは、子供の変化です。面白かった、良くわかった、出来るようになった!と言って、実際に解けるようになった難問を解説してくれるようだと、かなり良い傾向。逆に、何をやった程度の話しかなく、あまり楽しめてもいないなら、期待値は低めです。

一方通行で教えるだけなら、出来のいい講義動画の方がマシだったりしますので、子供の理解の段階、筋道を把握してくれているかどうかはとても大事。間違った問題を、時間無制限で解答を見ながら教えられるだけでは、ほとんど役に立ちません。宿題をさせてくれる学童くらいの期待値。ないよりマシ、家で喧嘩しているよりマシ、というレベル。

だから、模試はともかく、週テストの得点を狙って取るのは当然。子供の意欲を上げるのに有効なのは、やれば出来るという感覚です。時間は有限なので、その使い方をわかっていること。塾の授業、宿題をこなすと残り時間がこれだけ。その時間でこれをやれば、このくらいの成績が取れる。これがわからない人が割といます。こういう人が熱心ぽくて優しくても、成績アップはあまり期待できません。

 

解き方の一貫性も大事

算数を正確に教えられることも大切です。独自?の解き方を教えられて、それが塾の指導と違っていると、どうバランスを取って良いのか、子供が悩みます。塾の解き方をそのままトレースすることが出来て、更にその根拠になる問題に遡って教えたり、もっと簡単に解ける別解法を有利なケースと共に教えられるかどうか。

国語は論理的に教えてくれることと同じくらい、教えっぱなしでなく、きちんと添削したり、繰り返し取り組むべきことを指導してくれることも大切です。

比較的お安めの家庭教師だけでなく、大手の個別の先生にもあるケースなので、なるべく授業に同席して、どんな指導をしているのか把握するようにしましょう。特に家庭教師で、親の同席や質問を嫌がるようなのは論外なので、まずお試しにして、しっかり実力や性格を見極めるようにしてください。

 

塾との併用に前向きなこと

それと、塾を辞めさせるならアリかも知れませんが、そうでない場合には塾の授業を否定する言い方をしないこと。これも家庭教師にはちょいちょい見られるようですが、通わせるなら絶対に避けたほうが良いことです。

どうしてその授業になるのか、どうしてその宿題になるのか、きちんと子供に納得させてあげることが大切。その上で、必要に応じて取捨選択していくのと、〜なんて意味がない、的な発言をしてしまうのでは、ものすごい差になります。授業の時間を無駄にさせたら、負けルートに乗ります。

とりあえず評判の良いところに押し込んで授業を見ないようだと、講師のレベルがわかりません。1対1や2だと、集団塾より相性も大事になります。ある子には良くても、別の子には合わないこともあり、経験が少ないほど対応の引き出しもないので、授業の内容と子供の反応をしっかり見極めるようにしてください。

費用が高額なこともありますが、何より限られた時間を費やす以上、効果が薄いことをやらせることは何としても避けたいので、お試しや体験授業を活用すること、契約後も定期的に授業に同席するなどして、取り組みを共有するように心がけてください。

 

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