偏差値60の壁なんてない

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塾による偏差値の違い SAPIX/四谷大塚/日能研/市進/首都圏模試(女子)2020年度版

2020年度予想偏差値の塾別比較、女子最新版です。全体的な傾向は男子と大きく変わりませんが、男子より女子の方が塾による学校偏差値順の上下動が大きく、受ける模試によって合格確率が高く出たり、低く出たりする学校が多くなっています。

→塾別偏差値2020年度版(女子)2019秋はこちら 

→塾別偏差値2020年度版(男子)2019秋はこちら

合否判定に差が出やすい学校

例えばSOと合不合で、2月1日の頌栄女子、学習院女子、立教女学院を比較した場合。SOでの偏差値は頌栄女子(50)、学習院女子(50)、立教女学院(48)ですが、合不合では頌栄女子(60)、学習院女子(57)、立教女学院(61)です。立教は、SOでは3校の中で最も難度が低いと評価され、逆に合不合では最も難度が高いと評価されていることになります。

つまり、SOで偏差値48を取った子には頌栄60%、学習院60%、立教80%くらいの判定が出ますが、同じ子が合不合で偏差値57を取ると、頌栄は同じ60%でも、学習院は80%に上がり、立教は50%くらいに下がった判定が出ることになります。

こういう変動が特に出やすい学校を、入試日別の一覧にしてみました。模試との相性もあって、得点しやすさも変わるので一概には言えませんが、参考まで。

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模試別に見ると以下のようになります。

サピックスオープン

合格確率が低めに出る:
公文国際2/1、三田国際2/1、成蹊2/1、学芸大小金井2/3、共立女子2/3pm

合格確率が高めに出る:
横浜共立2/1、横浜雙葉2/1、明中八王子2/1、香蘭女学校2/1、都市大等々力2/1pm、國學院久我山2/2、横浜南2/3

四谷大塚合不合判定テスト

合格確率が低めに出る:
横浜共立2/1、横浜雙葉2/1、香蘭女学校2/1、立教女学院2/1、山脇学園2/1pm、日本大学2/1pm、田園調布2/2、青山学院2/3、YSFH2/3

合格確率が高めに出る:
東洋英和2/1、横浜共立2/3、清泉女学院2/1pm、山手学院2/1pm

日能研全国公開模試

合格確率が低めに出る:
清泉女学院2/1pm、香蘭女学校2/2pm、東京女学館2/2pm

合格確率が高めに出る:
公文国際2/1、山手学院2/1pm、普連土2/2pm、横浜南2/3、YSFH2/3

 

学校別の偏差値比較一覧

サピックスオープンで偏差値を出している学校を基準に、複数入試のある学校は偏差値が低い方の入試を採用してあり、平均偏差値順になっています。それぞれの背景色は、赤が偏差値63以上で母集団の上位1割。黄が偏差値55〜62で上位3割、緑は偏差値45〜54で中間層を示しています。

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平均偏差値63以上

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平均偏差値57以上

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平均偏差値52以上

同じ実力でも受ける模試によって判定が変わり、何より模試と実際の入試では難易度や配点も違うので、偏差値や合否判定は基礎的な力がどの程度固まっているかを見るペースメーカーとして捉え、志望校対策にしっかり取り組むことが大切ですね。

元データは四谷大塚合不合80偏差値(4/14)サピックスオープン80%(6月)日能研R4(5/16)市進80%(6/4)首都圏模試80%(7月版) です。複数回入試や午後入試も含めた入試数159、全85校分のデータは以下よりご覧ください。