あるテストを受けた人の平均値からの距離を、+1〜-1の間に全体の約68%、+2〜-2の間に約95%が入るようにした正規分布で、標準偏差10で求めたものが学力偏差値、標準偏差15だとウェクスラー式IQがあり、並べると以下のようになります。
もちろんIQ=偏差値ではないので、例えば偏差値60だからIQが115などという風には使えません。それぞれのテストを受けた母集団の中で、平均からどのくらい離れているか、どのくらい多数派/少数派かがわかるというだけのものです。
この表と図で説明したいのは、偏差値やIQは分布なので、数値と人数(順位)は均等ではないということ。12,000人が模試を受けた場合、偏差値65以上には800人しかいないのに対し、65〜60間には1,100人、60〜55間には1,800人、55〜50間には2,300人もいますね。
これを四谷のクラス分けに対応させると、上から1割の偏差値63あたりまでがSクラス、次の2割で偏差値55あたりまでがCクラス、残りの上半分がBクラスでその下がAクラスということになります。偏差値60はCクラスの上4分の1あたりで、壁など存在しません。
ただ、四谷の場合はBとCのテストや授業内容のレベルに隔たりがあるため、BからCに上がると週テストで点が取れなくなり、伸び悩むどころか次の模試で成績を落としてBに戻るケースもあります。また、別記事でも書いたように偏差値58〜60あたりまでは正答率の高い基本的な問題を解ければ届きますが、そこから上の点数を取るには応用力が必要な問題を解かないといけません。
このため、偏差値55〜58あたりからは勉強のやり方を変えないと伸び悩むとも言えるでしょうし、逆に言えば個々の段階に適したやり方で取り組めば、特に壁もなく成績は伸びるとも言えるわけですね。