偏差値60の壁なんてない

中学受験のサポート歴20年以上の経験から、心構えや考え方を公開します。

偏差値の考え方その3 偏差値は単なる通過点

偏差値の考え方その1とその2で述べたように、合格判定80%は範囲・難易度・配点などの「性質の異なる試験」を受けた「異なる受験者層」の中での順位で測った「少ないサンプル数」の「前年の合格者平均」に過ぎません。信頼するようなものではなく、学力的にこのあたりまで引き上げた後に対策をするという程度の通過点です。

ですから、本当にその学校に合格したいなら、きっちり学校に照準を合わせた対策が重要です。「どこでも良いから少しでも偏差値の高い学校」や「進学実績の高い学校」という意識だけに振り回され過ぎると、虚栄心と恐怖心を刺激された状態(=詐欺や洗脳に最もかかり易い状態)に陥り、受験産業の良いお客さんになった挙句、満足できない結果で終わる危険が高くなります。

偏差値や合格判定などを過剰に意識するからおかしな事になるのであって、受験校の最高点を狙えるレベルならまず落ちません。過去年度で首席合格を争える子なら、今年受けて多少難化したとしても受かるという考えですね。受験で満足のいく結果を得たいなら、明確に目標を設定し、そこに必要なことを把握して、全部やることです。