偏差値60の壁なんてない

中学受験のサポート歴20年以上の経験から、心構えや考え方を公開します。

塾による偏差値の違い 2023年度中学受験用 夏版(女子) SAPIX/四谷大塚/日能研/市進/首都圏模試

塾別偏差値比較の2023年度受験用(女子)、抽出元は以下の通りです。

S=志望校判定SO2回(灰文字は2022結果偏差値)

Y=合不合1回

N=日能研R4 2022年7月

市=市進 2022年4月

都=首都圏模試 2022年7月

数値の背景色は、赤系が63以上=上1割、黄系が55以上=上3分の1、緑系が45以上=中3分の1で、灰色は数値が出ていないものです。

 

なお、今回は受験科目も入れてあり、主な内容は以下の通りです。

四科:国語・算数・理科・社会の四科入試(219)

選択:四科のほか、二科や三科での受験も可能(184)

算国:国語と算数の二科入試(152)

適性:主に公立校での適性検査と、それに対応する私立の適性検査型入試(41)

算数:算数一科入試(21)

二科:算国のほか、算理などの組み合わせの二科受験も可能(25)

 

 

 

 

 

2022.8.14更新:山手学院Bの日程・和洋国府台の別学・偏差値順の並び修正

日程順

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塾別偏差値比較:日程順(pdf)

偏差値順

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塾別偏差値比較:偏差値順(pdf)

塾による偏差値分布の例

こちらでは、2回入試で熱望も多い女子4校で比較しています。学習院女子Aを基準にして各校の分布を見ていきます。

 

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SAPIXでは2回目の学習院女子B>頌栄女子2>香蘭女学校2>東洋英和Bの順で並び、1回目も同様で、全体の分布もちょうど真ん中あたりの46〜54と、最も広くなっています。1回目と2回目の差は3〜5ポイントで、これは1回目80%でも2回目に回ると2〜50%になるくらいですから、厳しい印象になりますね。

 

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四谷大塚では上位1〜2割の58〜62と狭い分布になり、頌栄女子1,2が香蘭女学校2と並んで最も難しい評価になり、頌栄女子は1回目で80%なら2回目も80%。他校は2〜4ポイント差になっています。

 

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日能研も分布はほぼ同じですが、頌栄女子が上に抜け、東洋英和は1回目でも2回目でも同じ難度ということになります。

 

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市進では少し上の60〜65、上位約7〜15%の分布になり、各校の偏差値は2ポイントで揃っています。

 

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首都圏模試ではぎゅっと詰まって67〜70、上位約2〜5%の幅に入っていて、ここでも頌栄女子1,2は同じ偏差値になっています。

こんな感じで、同じ学校でも偏差値表によって難度には若干のばらつきがあります。得意科目や過去問との相性などによっても合格しやすさは違いますから、偏差値は一応の目安として捉え、熱望校で過去問相性も悪くないなら、20〜50%判定でも1〜2回は挑戦しても良いですね。

逆に偏差値は足りていても、相性が悪く対策も不十分だと容易に不合格になります。併願校でもある程度は過去問の感触を確かめておいたり、しっかり余裕のある入試を入れておくなど、確実に合格をもらうための準備をしておきましょう。

 

併願校検討シートの部材

募集要項が出揃う10〜11月頃に併願校検討シートも公開予定ですが、大学合格率と募集要項へのリンク、国公私立の欄が入った部材を公開しておきます。

左の4列は2022年3月の大学合格率で、一部校の赤系文字は進学率になります。

①東京・京都・一橋・東京工業・国公立医学部

②北海道・東北・名古屋・大阪・九州・神戸・筑波・千葉・お茶の水・電気通信・医科歯科・東京外語・東京海洋・東京学芸・東京藝術・東京農工・横浜国立・東京都立・横浜市

③早稲田・慶應・私立医学部

上智・東京理科・国際基督・青山学院・学習院・中央・法政・明治・立教

①②の国公立は進学率も9割以上、ほとんどの学校で10割近くなりますが、③の早慶私医では3〜5割、④の上理ICU+GMARCHだと2割程度の進学率になる学校も多いので、進学できるのが上位○%かは割り引いてイメージしておくと良いですね。

併願校検討シート部材:学校順(pdf)

併願校検討シート部材:日程順(pdf)

併願校検討シート部材:偏差値順(pdf)

 

並べ替えや絞り込みなど編集して使いたい方はこちらをどうぞ。

併願校検討シート部材(numbers)

併願校検討シート部材(xlsx)

 

1クラスあたりの東京一工国公医合格率と私大合格者の進学率

今年も併願校検討用のデータから、東京一工国公医に合格する子が1クラス40人としてどれくらいいるかを出してみました。私大の進学者数も公開している学校では国公立合格率+私大進学率をまとめたものも出しています。


東京一工国公医に1クラスあたり何人入るか

まずは全体の一覧。中央には1クラスあたりの人数、左側に中学受験校、右側に高校受験校を並べています。開成のような併設型の学校は両側に記載し、中入生と高入生の比率を入れてあります。青系は男子校、黒は共学校、赤系は女子校です。

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ここからは偏差値や卒業数などを表にしてあります。募集数と卒業数はズレがあるため、中入・高入のみ募集の学校は卒業数を入れてあります。

クラス半数以上の5校には高校受験のみの高校はなく、全て中学受験校が並びます。入学時は大半が東大をイメージしているような空気感のある学校です。

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続いてクラス10人以上の17校。御三家に数えられる麻布、武蔵、女子学院に並んで、男子は駒東、海城、浅野、女子は豊島岡が入ってきます。共学は渋幕、渋渋、筑附に小石川ですね。塾での短冊も大きく、第一志望率がかなり高いゾーンです。

高入勢も、各地域のトップ公立高が名を連ねてきます。埼玉からは男子校の県立浦和、千葉勢は併設型の県立千葉と、高入の県立船橋に分散する形ですね。

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次はクラス5人以上の28校。1回受験校の併願候補になりやすい複数回入試校が多く並びます。このあたりの学校では、東京一工医もそう遠くはないものの、旧帝+首都圏国公立や早慶でも良いかな、という空気も出てきますね。

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クラス2人以上の45校。クラス上位から国公立早慶で良いかな〜という空気が強くなってくるゾーンです。東大や医学部を視野に入れるのは、周囲より気合が入った感じの印象ですね。

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入口の選択肢

こちらは学校数と人数を入学種別で分類したものです。

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一都三県全体からは約6人に1人が中学受験組、残る5人は高校受験組という感じです。クラスに2人以上、東京一工国公医に合格する同級生がいる環境に届くのは、中学受験からは29.4%、併設型一貫校の高校募集含む高校受験からは3.5%ですね。

全ての層をカバーする模試はありませんが、割合で考えると中学受験生全体からの偏差値は55.7、高校受験生全体からの偏差値で68.1くらいです。

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どちらがきついというより、小学生から頑張る環境がある子たちの中で上3割に入るのも、中学生になって大勢の中から上30分の1に入るのも、ここに出ていない高校からトップになって扉をこじ開けるのも、それぞれの厳しさがありますね。

 

私大を含めた進学率

一部の学校では進学者数も公開しているので、国公立の合格数と有名私大の進学者数をグラフにしてあります。それぞれの大学群に含むのは以下の通りです。

○東京一工国公医

東京・京都・一橋・東京工業・国公立医学部

○旧帝首都圏国公立

北海道・東北・名古屋・大阪・九州・神戸

筑波・千葉・お茶の水・電気通信・医科歯科・東京外語・東京海洋・東京学芸・東京藝術・東京農工・横浜国立・東京都立・横浜市

早慶私医

早稲田・慶應・私立医学部

○上理ICU+GMARCH

上智・東京理科・国際基督教・青山学院・学習院・中央・法政・明治・立教

 

現役既卒合計の数値で、国公立合格者の進学率も100%ではないことから、開成と県立浦和は合計が100%を超えるため、占有比で100%幅に収まるようにしてあります。大まかなイメージとしてご理解ください。

まずは男子4校。県立浦和は東京一工医率、旧帝+首都圏国公立を加えたいずれも武蔵を上回る比率で、かなり優秀ですね。

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共学の17校。中学受験で森村学園や開智に入るのと、高校受験で都立の三田や北園に入るのが、ほぼ同じような出口になっていますね。

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女子18校。小入の田園調布雙葉と湘南白百合が同じくらい。県立浦和一女は鷗友や吉祥などに近い感じです。

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こちらは大学付属の4校。上位層は東京一工を目指す早稲田、早慶を目指す学習院女子、大半が内進する法政と、それぞれ校風が出ていますね。

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クラス1人以下の学校も含めた、193校分の大学合格実績データは以下にあります。

2022年度大学合格実績(PDF)

 

2022.7.17

こちらの記事でご紹介いただきました。ありがとうございます。


夏に向けて、算数の仕上げ取り組み例など

この時期、6年生の成績分析やご相談で特に増える、夏に向けた基礎固めや志望校についてお話することをざっくりまとめました。個々の状況によってやるべき内容や量は異なりますが、目標を決めてガッチリ固めることはどのゾーンでも大事なので、無理のない範囲で計画的に取り組んでください。

志望校について

6月の志望校SOの結果を受け、特に普段のマンスリーなどよりも低い偏差値が出た人は「志望校を下げた方が良いのか」といったご相談がありますが、基本的には必要ありません、とお答えしています。

まず、志望校SOは特徴的な午前午後通しで、午前入試の後に併願校を受けるようなイメージであることですね。Aで失点が多かった場合、以下の3つのいずれか、或いは全てが課題ということになるので、そこを強化していけば良いだけです。

①基本的な解法が定着している
②標準レベルの問題を高速で正確に解ける
③午後まで集中力を維持できるスタミナがある

理解や定着を見るベースになるのは毎月のマンスリーや月例テストで、出願を絞り込む時に見るのは秋冬の合判模試の平均偏差値ですね。SOは合判1〜4回、合不合なら3〜6回が秋冬に実施されますが、基本的にはここの平均偏差値を参考にして出願校を絞り込んでいきます。

秋冬の模試でしっかり得点+入試演習に太刀打ちできる力を養うことが大事なので、今の目先の偏差値を意識しすぎないようにしてください。

大学受験に置き換えると、4年〜5年夏までが高校1年、5年秋〜6年夏までが高校2年、秋冬が高校3年のイメージです。つまり、今は高2の後半に差し掛かるくらい、一貫校なら部活を引退して本格的に受験勉強を始めるところです。

夏休みの総復習まで終えた時に、どれだけ土台が固まっているかで秋冬の演習の吸収力や効率も変わってくるので、夏期講習での取り組みがしっかり身につくように備えましょう。

 

夏に向けた仕上げ

どの塾でも夏期講習では範囲の総復習をして、秋以降の入試演習に向けた土台を固めます。現在のレベルと目標偏差値により、取り組む量も変わってくるので、適切な量の復習をしっかり回すことを目指してください。

サピックスを例にとると、7月上旬に組分け、下旬に復習テスト、その後は夏期講習に突入します。夏期講習では、これまで1週間でやってきた単元とほぼ同じものを、毎日ひとつ進めていく形です。

既習範囲の抜けが大きいと、①組分けでは易問でも失点しやすい、②夏期講習では解けない問題が多く、復習対象が膨大になり消化不良を起こす、というふたつの問題を抱えることになります。

ですから、ここからの1ヶ月では、通常授業と並行して可能な範囲で、これまでの復習を回しておくことを勧めます。時間と気力体力には限りがあるので、過剰には載せず、厳選したものを徹底的にやりましょう。

1周サラッと回すだけ、直しもしないでは効果は薄くなります。少なくとも不正解になったものは、直後と数日空けてからの2回は解き直すこと。2回目以降も正解しなければ、正解できてから2回くらいは取り組みたいですね。

 

全体テスト不正解の解き直し

マンスリーや組分けなど、主に月単位で行われる全体テストの不正解の解き直しです。私の場合は正答率により、50%以上=S、30%以上=A、10%以上=B、10%未満=Cとして分類します。

目標偏差値により、解き直しの対象は異なります。余力とスピードにより、適宜調整してください。目安は解くだけなら30分、復習込み1時間で回せる範囲で、1日10〜20問程度を設定することが多いです。

分野別の偏りが大きい場合は、先に幾つかの単元に絞って集中的に取り組みましょう。集計が難しい方は、こちらから成績分析も可能です。

 

 

クラス別テスト不正解の解き直し

DC(サピ)、復習テスト(グノ)、週テスト(四谷)、カリテ(早稲アカ)など、主にクラス別の週単位で行われるテストの解き直しです。

週テストのように正答率が出るタイプでは、偏差値が近い集団で受けるため、S+Aが対象になります。クラス別では難解すぎる問題はほぼないので、DCのように正答率が出ないタイプでは全て解き直しを推奨しています。時間が足りず、問題数が多すぎると感じる場合は、まず全回分の大問1だけを通してやってみると良いでしょう。

余力が十分にある場合は、全体テストでも全問解き直してみると良い確認になります。

基本的な項目内容を網羅している問題集の解き直し

特にこの時期にやっておきたいことは、①計算の工夫が身についているか、②図形や速さでは比を用いて簡単に計算することが出来ているか、の確認です。

これらは九九と同じで、見たままパッと使えるように仕上げることが大事なので、正誤よりも解き筋に注目して、より安全で早く正確な解き方が出来るように練習しましょう。

特に、どの問題を見ても筆算になっているような場合、計算の工夫が身につくだけでも5〜10分の時間短縮につながり、数問分の余力が生まれます。更に頭の疲労が減ればミスもしにくくなるので、基本の問題集を使って丁寧に解き方を磨いていきましょう。

 

基礎力トレーニングは2〜7月の1,5,9,13,17,21日の6日の計36回分を通し、不正解のものをきちんと理解すること、目標時間を設定して正確で安全な書き方、解き筋を意識することに取り組めると良いです。解き直し後は、別の日の数値替え問題で確認しておきましょう。

基礎力テストでは、月初の6日分を解き直します。基礎力トレーニングと同様に、解き直し後は数値替え問題を使って確認しておきましょう。

基礎力トレーニングの1〜3や、基礎力テストの1,2は計算問題になっていますが、これを集めて抜けている計算の工夫を身につける練習をするのも有効です。

日能研の場合、育成テストが解き直し問題集としても使いやすいのでオススメしています。基本+共通で受けている場合は両方、共通+応用の受験者は共通のみでも可ですが、基本問題には簡単な計算問題も含まれるので、1問1分などの目標時間を設定して全問正解の確認に使うのも良いでしょう。

四科のまとめやバックアップテキストでは、1日2項目(15〜20問)を目安に解き進めましょう。これまでに取り組んだ不正解問題がリストになっていれば、まずは初回不正解だったものだけを回すのも良いです。

 

計画的に進めること

これらの取り組みは、取り組む日とページ数を決めて淡々と回していくのがオススメです。通塾との兼ね合いもあるので、可処分時間のうちどこで何に取り組むか決めたら、開始時刻と分量を守って取り組みましょう。

カレンダー時間割を作り、予定と達成マークを記入していくのもオススメです。取り組んだ分量でポイント交換など、目標を楽しんで消化できるような仕組みにしても良いですね。

基本的な解き筋が入れば夏期講習の吸収力もアップするので、どうにか時間を作って夏を迎えてください。

中学校会場で受験可能な模試 2023受験生用

SAPIXの合判、四谷大塚の合不合、日能研の合判、首都圏模試の合判で、中学校会場での受験が可能なものを一覧にしました。

学園祭や説明会とは違う雰囲気の中でテストを受ける経験をできることに加え、ミニ説明会などがある場合もあるので、受験する可能性の学校会場があれば検討してみてください。

模試日程

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合不合受験者は日程の重複がないので、どの模試でも受験可能です。SO受験者は12/4に日能研、首都圏模試と重複します。日能研と首都圏模試は結構重なっていますね。

メインの模試は全回受けて平均偏差値を出願の参考にしますから、かぶらず受験可能な日程に他塾の学校会場模試があれば検討する、くらいの優先順位で良いと思います。

 

学校会場一覧

既に学校会場で受験可能なことが決まっている74校と、過去に会場になったことがある54校のリストです。S=SO、Y=合不合、N=日能研、都=首都圏模試です。

学校会場は、模試の申込開始直前に公開されることも多いので、模試の1ヶ月前くらいに会場をチェックしてみるのも良いですね。

 

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以下はそれぞれの学校が、どの模試回で会場になったかの一覧です。例えば海城の場合、昨年の合不合4,6回と首都圏模試9月で会場になっていたので、今年も会場を提供する可能性はあると考えて、模試が近づいたらチェックする感じですね。

男子校会場対応表

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女子校会場対応表

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共学校会場対応表

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スマホで一番怖いのは無課金コンテンツというお話

最近は、受験終了や新入学でスマホを購入したり、勉強せずに触れている時間が長いなど、ゲームも含めた携帯端末との付き合い方がご相談の内容に含まれる機会も多くなっています。

スマホゲームで重課金とか、SNSでトラブルに巻き込まれる、といったことにはリスクを感じやすいですが、子どもには「一番怖いのは無課金のコンテンツに常時触れ続けることだよ〜」とお話しているので、今日はその記事です。

やや強い表現もありますが、リスクを踏まえて賢く付き合うことを目指して、親子でよく話し合ったり、時々振り返ってうまくいっているか確認したり、工夫してもらえると良いですね。

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無課金コンテンツは時間を溶かす

ここで言う無課金コンテンツは、YoutubeInstagramTwitter、LINEなど、基本的に無料で使えるサービスのことです。

これらはとても便利なツールで、既に多くの人の生活に入り込んでいますね。インターネットも含め、これら抜きではビジネスも立ち行かないほどになっています。

これからの時代、スマートフォンをはじめとするデバイスに触れない、インターネットを利用しないのは現実的ではありませんが、大事なのは見る側ではなく、使う側、作る側に行くこと。時間をコントロールすることです。

最も悪いのは、無目的に娯楽としてコンテンツを消費しているつもりで、同時に自分の時間と健康をすり減らしていくことですね。

家庭にファミコンプレイステーションなどのゲーム機が入り込んだ1980〜90年代は、ソフトはまだ買い切りのカートリッジやディスクでした。

ユーザーは体験を買うので、企業は競争力のあるコンテンツを作ることが大事でした。テレビもチャンネルに限りがあり、番組の切れ目が切り替えのタイミングになりました。

ところが現在は、ゲームやSNSなど、入り口が無課金になっているものが主流になっていますね。そして、これが心理的なハードルを下げ、判断の機会を無くし、時間を溶かすことに繋がっています。

映画「マトリックス」では、人類は幻想を見ながらエネルギー源にされていましたが、現代のスマホは楽しんでいると思いながら時間を溶かしている、という構図です。

時間と健康は、命そのものです。子どもの能力や人生を、親が放っておける時間や便利さと引き換えにするのは良い選択とは言えないので、特に未成年でのスマホの時間制限や使用方法については、ご家庭でしっかりお話をしてコントロールできるようにすることが大事ですね。

 

収益の幹は広告モデル

Youtubeを例に取ると、視聴回数やユーザー登録数がYoutuberの収益になります。企業側はこの収益を支払ってでも、ユーザーを吸引するコンテンツが必要なわけですね。

広告モデルでは、ユーザーの視聴時間と行動が収益になりますから、これらの企業はユーザーに時間を消費させ、画面に貼りつかせるための工夫を20年以上積み重ねてきました。簡単に言えばデジタルドラッグを目指しているようなもので、その工夫には以下のようなものがあります。

期待感と通知

いいね、リプやコメントなどの「他ユーザーの反応」を「もしかして」と期待する気持ちです。いじめや炎上など、多くのトラブルが次々と起きても、これらの機能を無くす方向に進まないのは、無くしたら同時に吸引力が無くなり、収益が絶たれるからですね。つまり、無くなりません。

あなたへのオススメ

目的のコンテンツを見終えても、関連の動画やツイート、ニュースなどが表示されることにより、次々と見続ける仕掛けのことです。これにより、見始める時に「○分」などの区切りを持たなければ、あっという間に30分、1時間と時間を溶かしてしまいやすくなっています。

定時性と射幸心

これらは主にゲームコンテンツで用いられるイベントやガチャですが、収益目的のブログやニュースサイトでも大事にされる要素です。生活習慣に入り込むことで「いつも見ている」という行動のきっかけをつかみ、そこから長時間視聴につなげていきます。

 

価値のあるコンテンツはコストが高い

基本的に、価値のあるコンテンツを作るためには発想や経験、熱量や時間が必要なので、そうそう毎日、無限には生み出せません。つまり、魅力あるコンテンツで人々を常に繋ぎ止め続けるのは非常に困難なわけです。

 

怒りと不安は量産可能

毎日でも量産可能で、しかも行動に直結しやすいもの、という条件に合致するのが「怒り」と「不安」です。そういう「言葉」を投げかければ、人を不安にさせたり怒らせたりすることは容易ですね。そして、人は何かの感情を持つと、それを増幅したくなる性質もあります。

ニュースや動画には、コメント欄がありますね。ここにはより刺激的かつ無責任な「一般ユーザーの言葉」を載せておけるので、同じことを伝えるニュースを幾つも見てコメント欄まで読む、といった行動も起きやすくなります。

更に、不安と怒りを足すと「正義感」が生まれます。正義の使者になった人は、石を投げることを厭わなくなりますから、コメント欄を賑やかにして、他の人の怒りや不安を刺激してくれる、最高の人材になるわけですね。

どれほど無礼で攻撃的、あるいは嘘や妄想、支離滅裂な発言であっても、その責は発言者にあり、配信している企業は責任がないという位置取りが出来て、タダで使えて吸引力がある。時々削除するだけで責任を果たした体裁を取れますから、そうそう無くなりません。

 

中身はないのが標準

これは中高生の子に時々試させてみることがあるのですが、ワイドショーのコメンテーターや、頻繁にツイートを繰り返す人の多くは、言葉のセットリストを持っています。

定量のサンプルから言葉を抽出していくと、2〜30の多用する言葉が決まっていることがわかります。あとは時事ネタやホットワードと組み合わせると次の発言内容になるという形で、基本は表計算などに入力して集計しますが、最近は文章作成AIも良いものが無料で公開されているので、それで試してみるのも良いですね。

例えば○○評論家とか○○学者のセットリストだと、「日本は〜」「世界では〜」とか「教育」「虐待」「親の」「役目」「政府」「義務」などなど。組み合わせるホットワードも特定のジャンルと順位に偏ります。

つまり、その発言には「その人の経歴や人格がどうか」は関係なく、刺激に使うセットリストとホットワードを組み合わせただけ=空っぽの紙玉に調味料を塗っただけのものです。中身も栄養もなく刺激だけがあり、それに反応して「この発言はおかしい!」「いやその通りだ!」という状況を作れれば大成功、というやつですね。

これに時間や感情を消費するのは、自分の時間を溶かして、相手のお財布に小銭を投げ入れる作業です。無駄どころかマイナスと言えるでしょう。

 

スマホのリスク

さて、スマホ無課金コンテンツの主なリスクとしては以下のようなものがあります。

①時間を溶かす

課金モデルでは支払い時に痛みがあるため「要不要」の判断をするきっかけになりますが、無課金モデルでは痛みがない=判断の機会がないため、無限に時間を溶かせます。特に目的なくとりあえずニュースやツイートを開き、気づけば30分、1時間、というやつですね。

命というのは、生きている時間で測ります。何歳まで生きた=何年間生きていた、ということですね。そして、親になれば、10代は黄金の時間だったことを知っているでしょう。

学校から帰って16時、就寝が0時くらいだとして8時間。そのうち4時間くらい、スマホで簡単に使えてしまいます。自由に使える黄金の時間を、半分差し出すほどの価値があるとは考えにくいですね。

 

②休憩が休憩にならない

勉強などやることが終わり、休憩の時間にスマホを開くと、目や脳は全く休憩になりません。つまり次のコマに入ると、休憩なしで再開しているのと同じなので、集中力や理解力などのパフォーマンスはどんどん低下していきます。

また、ぼーっとする時間は、記憶のテーブルの整理に使われますが、スマホを見ていればこの時間もありません。隙間時間をスマホで埋めれば、一日中頭の中の整理が行われないので、理解も記憶も閃きも、本来あるレベルより低下してしまいます。

 

③睡眠への悪影響

就寝直前まで目に光刺激が入り続けると、交感神経優位の状態なので寝つきも悪くなり、睡眠時間が減る上に睡眠の質も低下します。

特に思春期は体や脳のバランスが激変する時期で、大人よりかなり睡眠を必要としますから、良質な睡眠の不足は起立性障害や過敏性腸症候群など、不登校の引き金になりやすい症状への防壁を下げてしまいます。

 

前頭前野の機能低下

近年の研究で、前頭前野の司る記憶力や感情抑制が低下し、無感動になる傾向を強めることがわかってきています。また、怒りや不安の感情刺激やSNSでの他者との比較の連続は、メンタルへのダメージを蓄積していきます。

近年のADHD(多動性や注意欠陥など)傾向児童の増加は、幼少期からのデジタルデバイス漬けによる前頭前野の機能阻害+運動機能低下の影響も考えられていますが、仮にこれが一般化するのに10年20年という年月がかかれば、その間に子ども時代を過ごす子には手遅れになりますね。

以前のスペースでもお話したように、前頭前野は10歳〜20歳にかけて髄鞘化が進み発達するので、この時期にマイナスになり得ることは可能な限り控えたいものです。

 

改善のためのポイント

特にリスクが高いのは「目的なしで視聴を始めること」と「目的以外のものに移ること」の二つです。全てを管理することは難しいですし、自立していく中高生の時期にずっと監視はマイナスもあるので、相談の上で「本来の良いと思うこと」との乖離がない付き合い方、コントロールを身につけていくことが大事ですね。ポイントは以下です。

 

触れて良い時間帯を決める

交感神経の休みを考えると、就寝2時間前までに限定することが望ましいです。思春期は8〜9時間寝ても大丈夫な時間に床につき、目が覚めるなら起きて活動すれば良い、くらいの就寝時間を設定する方が良いので、6時起床なら22時就寝、スマホに触れるのは20時まで、くらいのリズムですね。

 

触れる場所を決める

デスクに置かない、室内に持ち込まないといった形で、そもそもスマホを意識する場所を限定することです。気が向けば触れる距離にあるだけでも集中力は低下すると言われていますし、例えばデスクに置いてあれば、通知などに意識が行くので集中力も削がれます。

ですから、リビングや親の部屋など、スマホの常駐場所を決めて、基本はそこに置いておく→使うときだけソファなどで触れる、という流れを作ると効果的です。スマホが主体ではなく、自分が主体であることを大事にしましょう。

 

休憩や暇潰しで無目的に触れることを避ける

休憩に入るととりあえずLINEをチェック、返信したらニュースサイトやtwitter、ゲームのログインをして、また次の休憩でも同じことを繰り返す。これだと特に見る必要があるものはゼロでも、ずっと触っていることになります。

これは本人の自覚次第の部分が大きいですが、目的がなくても無限に時間を使ってしまうことは損が大きいことは伝えておきましょう。

 

他のことをする

一日の中で触れて良い時間は、スクリーンタイムなどでコントロールするのも良いですが、それだけだと幾らでも抜け道を見つけてきます。安い中古スマホなら数千円で購入できますし、中学生にもなればそのくらいの額は内緒で調達する知恵もつきますから、ガチガチ管理には限度がありますね。

塾や習いごとなど、他のことを入れれば、自動的にその間はスマホと距離を取れるので、スマホが手放せないなら単純に「他のことをやる時間」を増やすことも有効です。

電子ではない、紙の本を読む習慣を持つこともプラスになります。タブレット電子書籍やノートアプリはとても便利ですが、学習効果という意味では、目への負担が少なく手を動かす紙の本やノートの方が高い面もあるので、効率を優先する場面と、効果を大事にする場面を考えて、最適なバランスを見つけていってください。

 

新6年生が夏までの4ヶ月でやっておくと良いこと

終業式や卒業式を終え、春休み期間に入りますね。夏休みを総復習、秋からを入試演習というイメージで捉え、ここから夏休みまでの約4ヶ月を入試に必要なことを固める準備期間に充てると良いので、その流れをざっと書いておきます。

春休みとGWは穴埋めの好機

まず、5年2月以降の組分けや模試などの全体テストで、出題範囲と正答率を合わせて傾向を掴むようにしましょう。私の場合は範囲を計算+8分野に区分集計します。

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集計サンプル

これで明らかに偏る範囲がある場合は、分野別の補強から始めましょう。大きな偏りがない場合は、不正解問題を抽出して解き直し周回をして仕上げるのがオススメです。

 

算数は分野別に取り組む

特にS問題での失点が多いなどの偏りがある場合、多くの範囲の初出は4年生なので、当時のテストを確認してみてください。基本的には4年満点、5年9割くらいでなければ、どこか理解が怪しいところがあるものです。

予習シリーズ範囲別一覧

SAPIX範囲別一覧

自宅で進める場合は、4〜5年のテキスト該当箇所やテストに遡って解き直し、簡単な部分から正確に説明できるように復習すると良いですね。

まず1周目は、どんどん解き進めること。解法を思いつかなければ飛ばし、できない問題は解答解説を見て、当日夜にもう一度解き直すなど、間隔を開けずに一度正解できるまで持っていきましょう。

2周目は翌日〜3日以内に解き直すのがオススメですが、使える時間と問題量によっては少し空いても構いません。例えばSA問題80問で偏りはあまりない、といった場合には1週間くらいかけて全問解き直し&解説、2周目は1週間後といった流れでも良いです。

以降、正解したものは外して全問無くなるまで繰り返します。完成したら、また1〜2ヶ月開けて解き直しをしましょう。範囲によっては、そのまま高速で解く演習にも使えます。

時間が空くと抜けるのが普通です。抜けたことをがっかりするのではなく、5周でも10周でも抜けなくなるまで繰り返すイメージを持っておきましょう。8割→6割→4割→2割→完成という感じで段階的に減ったり、7割→4割→2割→1割→完成という感じで浮き沈みがあるなど、いろいろなパターンがあります。

範囲的にも、場合の数がどうしても抜けるとか、流水算が一度仕上げたはずなのに3ヶ月後に間違うとか。そういう抜け落ちをずっと埋めながら入試を迎えるものです。焦らず煮詰まらず継続することが大事で、親ががっかりイライラでは子どもに伝染しますから、必ず出来るようになる、出来るまでやるだけ、というイメージを持ってください。

 

国語は論説文から演習を積む

論説文や物語文の読解は、「根拠を持って解答する意識」を働かせやすい論説文からトレーニングを進めることが多いです。流れとしては

①大問ひとつを時間を決めて解く
②その解答の根拠を書き出す
③採点+解答解説を読む
④記述は真似をして書いてみる

といった順になります。特に④は、模範解答で入れるべき語句に注目し、自分ならどうまとめて書くか練習をすることが大事です。

漢字語彙は毎朝10分、就寝前10分など、接触回数をコツコツ積み上げていきましょう。テスト前だけ一気に覚えても一気に忘れます。暗記タイム1分→書き出しテスト2分など、自分にあった入出力のスタイルを作っていきましょう。

 

公民、地学は短期間でスタイルを作りやすい

理社も単語の羅列でなく、相互の関係を掴むことがプラスになります。赤シートやマーカーなどを使った単語の暗記も良いですが、それだけに偏らないように注意しましょう。

社会の公民分野や、理科の天体・地層などは、知識のひとまとまりの大きさがちょうど良く、流れから全体を掴む、理解するといった形を作りやすいので、学習スタイルを作る初手にオススメです。

苦手意識を抱えていると、夏期講習や秋の演習で消耗する割に力がつかないことになるので、理社ではっきり弱い範囲がある場合は、夏までに徹底的に回すと良いですね。

少なくともコアプラスや予習シリーズ程度の問題が出て青ざめない程度には、苦手意識を抜くことを目指しましょう。特に電流や光などは、ピンと来るまでじっくり取り組むのか、最低限のパターンだけは入れ込むと割り切るのか、など方針を立てると良いです。

 

受験校の絞り込みと過去問スケジュール

秋以降は通常授業以外の学校別や土特など、上位校を目指してコマ数が増えるほど任意で使いやすい時間は減っていくので、十分な量の過去問に取り組めるのは2〜3校と考えておくと良いです。

ですから、今から「過去問まで目を通してみる学校」はリストアップして、安全圏の学校には可能なら夏休みまでに1〜2回でも触れておけると良いです。

併願校を検討する場合、安全校はなるべく平均偏差値から10ポイント以上離れたところまで見ておきましょう。例えば平均偏差値が50なら、偏差値40前後までは候補に入れ、通学時間や施設、進学サポートや留学支援、進学実績などを調べておくと良いですね。

成績分析や併願校検討シートは下記から受け付けています。費用はかからないので、必要な方はお申込みください。

 

次のテストで得点を取ることや、ひとつでも上のクラスに入ること以上に、夏の総復習に向けて基礎をしっかり固めておくことは重要なので、計画的に取り組んでいきましょう。

2022年中学入試合格実績の各塾の比較 暫定版(SAPIX/四谷大塚/早稲田アカデミー/日能研/グノーブルほか)

2022年度入試の各塾の合格数が出揃ってきました。まだ四谷大塚では一部の学校のみで、3月まで動きますが、とりあえず現時点での塾別の合格数や占有率、前年度からの増減などを掲載しておきます。

 

3大模試受験者の合格数

SO=SAPIX、合不合=四谷大塚+早稲アカ、日能研を各模試受験者の母体として、各校の合格数と比率を入れています。偏差値は合不合基準で、複数回入試のある学校は単純に数値平均を入れています。

1日10校

2月1日に入試のある10校です。50%以上は青着色、34%以上に緑着色しています。サピは9校、四谷は8校に着色で、日能研は0ですね。

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Y63以上の28校

1日10校を含むY63以上の学校群です。比率的には1日校とあまり変わりませんね。

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Y58以上の28校

Y58以上の学校群です。サピは青着色がなくなり、日能研に1つ色が入りました。

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Y58未満の37校

Y58未満の学校群です。まだ四谷大塚では50以下は1校しか公開していないため、実質50〜58帯になっています。ここでの着色はサピがかなり減り、日能研はかなり増やしています。

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偏差値帯ごとの合格者比率

各模試の帯ごとの占有比率です。今年も高偏差値帯ではサピが半数近くを占め、合不合は安定して4〜5割、日能研は58未満でぐっと増やしています。

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前年度合格実績との比較

SAPIX(S)、四谷大塚(Y)、早稲アカ(W)、日能研(N)の合格数を前年度と比較して増減を出しています。+は青字、ーは赤字です。

SOの平均受験者数約7600名に対し在籍数は6425名で85%弱で、合不合や日能研模試も相応の外部受験者がいるので、母集団の目安としてご覧ください。

Y63以上

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今年もこの帯ではSAPIXが圧倒的に強く全体の45%を占め、合格数も+134。四谷早稲アカはほぼ同数で並び微減、日能研の比率は少ないものの、特に男子校の多くでは昨年下げた分を2020年並みの水準に戻しただけでなく、栄光や駒場東邦など2年連続で増やしている学校もあります。

Y58以上

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Y58未満

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各塾の在籍者数に占める1日10校合格者数の割合

こちらでは、1日10校の合格者数が各塾の在籍者数に占める割合を出しています。2月1日1回入試校は1人で複数合格を取ることができず、例えば渋幕ー開成ー聖光ー筑駒と合格を取るような子がいても1人とカウントできるので、実際の上位層の人数を見るのに適しています。

20%以上にはサピのほか、エルカミノと希学園首都圏、グノーブルが入っています。グノーブルは500名を超える規模になりながらも、サピと同等の水準を維持しています。これらの塾で上位2割の位置につければ、1日校への進学可能性が高いと言えますね。

10%台には早稲アカのほか、アントレと駿台浜学園が入っています。アントレは西側に2教室の小規模ですが、1割を超える武蔵合格者が出ていて目を惹きますね。

四谷大塚は合不合の平均受験者数ー早稲アカなので、実際の直営校生徒数とは異なり、日能研も関西など首都圏以外の受験生が多いので首都圏在籍者の合格率はわかりにくいため、参考用として灰字にしてあります。

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今年も合格数が2〜4割も多い状態ですが、これには大きく2つの理由があります。ひとつは在籍を公表していない塾に多い「30時間以上で塾生としてカウント」というルール。当然重複が出ますね。もうひとつは、合格①→辞退矢印→繰り上げ合格②とカウントされることです。辞退しても合格数を減らすわけではないので、どんどん積み上がっていくわけですね。

学校別の各塾の合格者数

Y63以上の学校別合格者数を降順に並べてみました。共学の早実と県千葉以外の全ての学校でSAPIXがトップ。規模の大きい4塾が上位にきますが、小規模でも学校によっては結構上にくる塾もあるので、通いたい学校への合格数が他塾に比べてどうかなどのご参考に。

男子校

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女子校

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共学校

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合格実績をどんな風に見るかについては、昨年のこちらの記事もご参考に。

aswg-tutor.hatenablog.com