偏差値60の壁なんてない

中学受験のサポート歴20年以上の経験から、心構えや考え方を公開します。

1クラスあたりの東京一工国公医合格率と私大合格者の実進学率

併願検討用データから、中学受験校と高校入試校の大学合格実績を並べてみました。また、私大合格者数は卒業生を大幅に上回るので、進学者数を公開している学校でそれぞれの進学率を出したりしています。

東京一工国公医合格率

下記の表は、首都圏の中学受験校と高校受験校の、東京・京都・一橋・東京工業の各大学と国公立の医学部への合格者数を合計して、卒業生数に対する比率を並べたものです。右端の列は、1クラス40人として何人がこの枠に該当するかを示したものです。

左端の数字は四谷大塚の偏差値で、複数回入試のある学校はその平均、高校入試校は進研模試だと高くなりすぎるので、中受層と近い基準として駿台偏差値を入れてあります。駿台偏差値はサピと四谷の間くらいのイメージですね。

なお、合格数は現役既卒合計ですが、武蔵のように進学者のいる大学しか公開しない学校もあったりするので、多少のブレがあります。クラスのこのあたりの位置にいれば目指せるというざっくりしたイメージ用に。

 

まずはクラスの半数以上が東京一工国公医という5校。筑駒は4人に3人で更に頭一つ抜けている感じで、開成・聖光・桜蔭・駒東はほぼ横並びですね。このゾーンでは、東京一工を目指すのは多数派。

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クラスから10人以上の17校。ここでも、真面目な子は普通に東京一工に行きそうなゾーン。日比谷は麻布・栄光とほぼ同レベルで、武蔵・浅野・海城、渋幕までは15人以上です。

埼玉の県立浦和、神奈川の横浜翠嵐もこの位置に食い込んできていますね。千葉の県立千葉と、学芸大附属各中学から集まる学芸大附属は一貫校側に入れています。

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クラス5人以上の24校。クラス1桁順位になって、真面目度はアップしますが、遠い存在ではない感じ。早稲田は半数ほどしか外部受験しませんが、その中から8人という高い水準になっています。1日校の併願候補になりやすいサレジオ攻玉社、本郷、芝、巣鴨や1月校の市川、東邦大東邦も入っています。高校受験の都県2番手校もこのあたりですね。

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クラス2〜4人のゾーンでは、クラスでトップを争えるくらいの子、という感じになって、真面目な子でも他の国公立や早慶に行くケースが増えてきますね。四谷偏差値50台の学校も増えてきて、3番手くらいの高校が入ってきます。

このあたりまでは、高校受験に回るとしても内申もかなり頑張らないと入りにくい学校ですが、しっかり勉強して進学後にクラス上位を争うレベルを維持できれば、東京一工が見えるわけですね。

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次はクラス1人以上の学校群です。学年で数人レベルなので、周囲から頭いい認定されるくらいの取り組みは必要になりますね。

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クラスに1人未満だと、周囲よりかなり高い学習意欲や学力の維持が必要になってきます。到達点が本人の素質と努力次第なのは当然ですが、国立医学部に行きたいなどの目標がある場合には、上記の学校群に入る方が過ごしやすさはありますね。

時々、中学受験より高校で日比谷とか〜なんて軽く言う人もいるようですが、まぁおバカさんですね。どこで競うにしても、優秀層同士、頑張っている者同士の競争は熾烈なものです。

どのタイミングで頑張るのか、あるいは大して頑張らないまま進んでいくのか見通せない中で、ある程度は親の影響を与えやすい時期に中学受験を経験しておくことは、頭を鍛える上で悪くない選択です。中学受験は途中経過に過ぎないことも忘れず、クラス分けが終わったらまたそこで多くを学んでいけると良いですね。

 

有名国公立以上への合格率

東京一工国公医に加え、旧帝と首都圏の有名国公立大学への合格率が25%以上の学校をグラフにしたものです。

東京一工国公医では開成より少なかった桜蔭、駒東、聖光、日比谷が上に来ています。また、横浜翠嵐や県立浦和も上がっているので、より堅実に入れる国公立大学を選択する傾向があるように見えますね。

逆に、筑附や渋渋などは有名国公立よりは早慶や海外への志向が強い印象です。私大医学部なども含め、色々な比較がしたい方は資料をダウンロードしてご確認ください。

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海外大学への合格者数

ここでは海外大学に2桁以上の合格者数を出している学校を並べています。広尾学園がずば抜けているほか、渋幕や洗足、三田国際といった海外への進路も打ち出している学校が上位に来ています。

また、伝統校からは海城と芝が並び、学芸大附属国際や玉川学園など一般の中学受験ではあまり難関と認知されていない学校からも多くの合格者が出ています。

海外大学は、英語をしっかり学び、学校の成績が良ければ入りやすいところもあるので、海外で教育を受けさせたい場合には魅力的ですね。

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私大の合格者数と進学者数

一般に、大学合格実績では早慶上理(+ICU)で難関私大合格数という表示が多いのですが、私大の合格者の進学数には割とばらつきがあります。進学者数を公開している学校は少ないので、実際にそのレベルに届く生徒数という意味では、少し注意してみておくと良いですね。

下の表は、四谷偏差値で63以上をS帯、55以上をC帯、54以下をB帯とし、高入と合わせて4つのグループで私大の合格数に占める進学数の割合を比べたものです。

S帯では慶應が30%を超え、早稲田と私大医学部が20%台。上理は10%台前半、明治と法政は5.5%です。ICUは40%台ですが、数はとても少ない=数人の増減でかなり割合が変わるので参考程度に。

C帯では早慶が30%台、ICUや私大医学部は10%台後半、上智は15%弱で、理科大は最も低い1桁になります。B帯になると慶應は8割に迫り、ICUも7割超え、早稲田と上智も50%台で、理科大は30%ほどですね。

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こういったことから、SC帯では早慶でも第一志望になりにくく、Bになると早慶上が第一志望というケースが増えてくると考えられます。

これは進学者数を公開している限られた学校だけの話で、1人で相当な数の私大受験を学校から頼まれる、なんて話もありますから、実数はもっと少ないケースもあるでしょう。共通テスト利用入試が増えて、国公立一本で受験勉強をしている子でも、受験料だけ支払えば私大の合格数を稼げるシステムになっています。

 

こちらは全ての学校の合計です。慶應で4割、早稲田3割、私大医・青学・上智学習院で2割で、理科大はその次、15%未満です。この中では明治が最も低い12%台ですね。

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東京理科大や明治大は人気の高い難関大学ですが、○○大100名合格!なんて言っても、実数は1〜2割しか進学しない=より上位大学に合格する子の合格数稼ぎというケースもあるので、合格実績から、学年何位でどのあたりの大学かイメージする場合は、単純に合格数を足して上から○番目、と考えるのは難しいです。

例えば国公立40名、早慶60名、上理マーチで200名だと合計300になりますが、進学数を想定する場合は早慶20、マーチ3〜40くらいで、上から5〜60人なら国公立早慶、マーチまでに入れるのは90〜100人かな、というイメージの方が近そうですね。

 

さて、進学率で見ると全体では明治、C帯では東京理科大が最も低いわけですが、進学者数全体に占める割合で見ると明治は私大医を上回り、東京理科も中ほどに来ます。

グループ別で見ると以下の通りで、慶應と早稲田は常に上位、上智も安定していますね。逆に進学率が高かった学習院ICUは下位です。私大医学部は層によって大きく変わりますが、これはB帯からは合格自体が困難なこと、高入では費用の高額さがネックになること、などの理由が考えられますね。

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こちらは全体に占める割合です。早慶に次いで明治は3位で、上理を上回りました。

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なお、別学・共学で見ると以下のようになります。

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参考:私大合格進学率(PDF)

参考:私大合格進学率_帯別(PDF)

 

こんな感じで、全く同じ数字でも、切り分け方や表現によって印象が変わります。例えば明治の進学選択率を取って「受かっても行かない大学No.1」なんて言われれば、随分と嫌な表現ですね。

でも実際は最上位層にとっても早慶に次ぐ選択肢になる→国公立早慶に合格した結果の入学辞退、という流れがあるからですし、進学者数合計に占める割合もマーチトップに位置するので「マーチでも最も人気が高く、早慶上理に割って入る勢い」などとも言えるわけです。

大学合格実績に限らず、雑誌やメディア、SNSには誇張や煽りが溢れていますが、このブログを含め全てのものは「その人がそう言ってる」に過ぎません。間違いや言い過ぎ、実態と乖離していることもあります。

なるべく元の数字を見ること、自分の頭で判断すること、そしてどこに身を置いてもその場でしっかり周りを見て、自分に出来ることをすること。これは子どもだけでなく、親にとっても大事なことですね。

 

併願校検討用:中高一貫校と高校受験校の大学合格実績

今年はコロナの影響で各校の大学合格・進学実績がなかなか揃わなかったのですが、ほぼ出たのでシートを公開します。

 

シートの見方

シート左側には学校名と入試日程が並んでいて、四谷偏差値とサピックス偏差値を入れてあり、偏差値が出ていない入試回には●○が入っています。

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シート右側には各大学の合格者数が並んでいて、進学者数も公開している学校は進学数や進学率も入れてあります。大学附属で進学実績内訳を公開していない学校、新設でまだ進学実績のない学校は除外しています。

東京一工〜旧帝

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首都圏国公立〜国公立医学部

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海外大学

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早慶私医

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上理ICU+GMARCH

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藝大や海洋大などの首都圏の国公立大学も全て網羅しているわけではないこと、国公立合格者も全員は進学しないこと、他にも難関私大はあることなど抜けはあるので、参考資料としてお使いください。

資料のダウンロード

資料のダウンロードはこちらからどうぞ。全体の表は大きいので、入試日程と属性で4種類に分けたものも置いてあります。

 

分割版

併願校検討シート_日程+合格実績_2月男子校(PDF)

併願校検討シート_日程+合格実績_2月共学校(PDF)

併願校検討シート_日程+合格実績_2月女子校(PDF)

併願校検討シート_日程+合格実績_1月校(PDF)

 

全体版

併願校検討シート_日程+合格実績.pdf

併願校検討シート_日程+合格実績.numbers

併願校検討シート_日程+合格実績.xlsx

 

参考用

参考:高入校合格実績(PDF)

参考:私大合格進学率(PDF)

参考:私大合格進学率_帯別(PDF)

 


塾による偏差値の違い 2022年度中学受験用 秋版(男子) SAPIX/四谷大塚/日能研/市進/首都圏模試

2022年度の入試に向けた各塾の偏差値比較、男子の秋版です。抽出元は合格力判定SO1回、合不合3回、日能研9月R4、市進9月版、首都圏模試10月予想偏差値です。

前回比で増減のあった入試回

女子と同様に、広尾小石川は5回で上昇が見られます。募集枠も細かく分散する高倍率設定で、併願ここ一本はおすすめしにくいので、確実に合格を取りにいけるプランを組んでおくと良さそうですね。三田国際、日大豊山の人気も堅調です。

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日程順

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偏差値順

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各塾の偏差値分布

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塾による偏差値の違い 2022年度中学受験用 秋版(女子) SAPIX/四谷大塚/日能研/市進/首都圏模試

2022年度の入試に向けた各塾の偏差値比較、女子の秋版です。抽出元は合格力判定SO1回、合不合3回、日能研9月R4、市進9月版、首都圏模試10月予想偏差値です。

前回比で増減のあった入試回

入試がない時期は、各塾の模試での志望校登録数の増加や、志願者層の偏差値帯の影響を受けて偏差値が上昇します。今年の受験生の動向を反映しているので、一定の注意を払っておくと良いですね。夏前に比べ、複数の入試回で上昇があった学校は以下4校で、特に広尾小石川は5回で上昇が見られます。

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もともと入試回を増やし、定員を極端に絞り込む偏差値上昇型のセットになっているところに、志願者数の増加が見られると考えられるので、併願候補で検討中の方は要注意。十分に余裕のある偏差値でない場合、波乱が起きる可能性も高いと考えて、他の併願日で確実に合格を取るように組む方が良いですね。

山脇も入試の多様化で間口を広げつつ、伝統校の良さに近年好まれる理系や英語の強化といった要素も盛り込んで、人気が上がってきています。そのほかの変動は以下のようになっています。

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日程順

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偏差値順

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各塾の偏差値分布

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中学校会場で受験可能な模試

四谷大塚の合不合、SAPIXの合判、日能研と首都圏模試で中学校会場での受験が可能なものを一覧にしました。学校名は50音順です。

今年も文化祭などの一般公開がほとんどなく実際に学校まで足を運ぶ機会が少ないので、自塾の模試などと被っていなければ、予行演習の機会として他塾の模試を検討してみるのも良いですね。

表内の「●」はその会場での受験が可能、「●+説」は保護者向け説明会あり、「セット」は学校別とのセット受験を示しています。

※9月30日更新:合判SO2回と3回の会場を追加。学校名末尾のが追加になった会場です。今後の他模試では入っていない桐朋学習院女子、横浜雙葉、湘南白百合なども追加されているるので、出願予定校がないかチェックしてみてください。

男子校会場 21校

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女子校会場 26校

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共学校会場 45校

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中学校会場の可能性がある模試

以下は、まだ中学校会場が確定していない模試などです。公開のタイミングで確認してください。

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今日は「ベスト塾ガイド」さんの記事に掲載していただきました。中学受験関連のブログが8つ掲載されています。

 

↓参考用:9月7日掲載時画像

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塾による偏差値の違い 2022年度中学受験用 夏版(女子) SAPIX/四谷大塚/日能研/市進/首都圏模試

2022年度の入試に向けた各塾の偏差値比較、女子の夏版です。抽出元は志望校判定SO2回、合不合2回、日能研7月R4、市進4月版、首都圏模試7月予想偏差値です。

日程順

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偏差値順

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前回比で増減のあった入試回

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塾による偏差値差

こちらは上位の人気校を各塾の偏差値順に並べたもので、塾によって上下や幅が異なる分布になっています。

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こちらは女子5校を高さを揃えて並べたもので、SAPIXでは3ブロック、四谷では2ブロックに分かれ、日能研では分散している形です。全体に2回入試校では2回目の方が高偏差値になっていますが、四谷では頌栄は1,2回とも同じ。立教女学院は、SAPIXでは3ブロックの中段=1回目入試のグループ上位に入っていますが、四谷では2回目入試のグループです。

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各回の差も、香蘭は四谷では3差ですがSAPIXでは7。SAPIX偏差値で見ていると、2回目は相当困難に見えますね。東洋英和はSAPIXで6差に対し日能研では1。これも2回チャンスがあると考えやすい日能研に対し、SAPIXではかなり困難に感じられます。同様に頌栄はSAPIXで3、日能研では4差に対し、四谷では0なので2回チャンスがあると思いやすいですね。

 

次は大学附属の共学7校を並べたもので、SAPIXではボリュームゾーンで分布が広く、四谷日能研の方がやや狭くなります。

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青山学院と明大明治が上抜けしていて、あとは固まる感じですが、中央法政4校が四谷では1ポイント差にひしめくのに対し、SAPIXでは6ポイント、日能研では7ポイントの幅になります。明中八王子日能研では2回とも同じですが、SAPIXだと5ポイント差ですね。

各校の複数回入試間でのポイント差を比べると以下のようになります。

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偏差値には一定の信頼はおけると思いますが、同じ偏差値の子でも得意教科の得意分野、出題運といった相性によって結果はかなり影響を受けますから、数ポイントの差で「せめてこれくらいの偏差値じゃないとかっこ悪い」みたいな感覚はあまり有用とは言えません。

学校の雰囲気や通学、進学実績や指導方針などを吟味することはもちろん、学校の出題傾向や配点との相性もとても重要なので、第一志望だけでなく、せめて第三〜第四志望くらいまでは丁寧に検討しておくことをお勧めします。

行きたい学校を良く調べ、過去問もしっかり研究して、合格の可能性を上げていきたいですね。

各塾の偏差値分布

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塾による偏差値の違い 2022年度中学受験用 夏版(男子) SAPIX/四谷大塚/日能研/市進/首都圏模試

 

2022年度の入試に向けた各塾の偏差値比較、男子の夏版です。抽出元は志望校判定SO2回、合不合2回、日能研7月R4、市進4月版、首都圏模試7月予想偏差値です。

日程順

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偏差値順

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前回比で増減のあった入試回

春時点の偏差値と比べ、増減のあった学校です。変動数幅も入試数も控えめで、特に目立つ変動はありません。広尾小石川の評価が定まっていないことくらいですね。

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塾による偏差値差

こちらはトップ10校の併願候補にもなりやすいサレジオ、芝、巣鴨、世田谷、本郷を並べたもので、芝2と本郷2の偏差値で揃えてあります。

まず、こちらの表で色付けした芝と本郷の2校は、偏差値幅に少し差があるものの、並びも同じで他塾の偏差値表でも違和感が少ないです。

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次に、こちらの表で色付けした巣鴨の2回と3回を見てみると、四谷と日能研では偏差値が同じで、SAPIXだと4ポイント離れています。つまり、Y58やN60ならどちらも80%が出ますが、S53だと2回は80%でも3回は50%未満になります。サレジオのAとBも同様ですね。世田谷の2回と3回はY58で同じですが、S48とS55では80%と20%くらいの差になります。

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このくらい差があると、併願スケジュールを考える上でも、例えば四谷生でY58くらいの子が世田谷志望だと「Y50くらいの合格を取って、あとは世田谷3連戦で合格しよう」といったプランも考えやすいのに対し、S48くらいの子は「2回で不合格になったら、3回は回避して別の学校を受けた方が良さそう」などと考えやすくなりますね。

 

次はGMARCH附属校で、青山学院の偏差値で日程順に揃えてあります。MM=明大明治、CY=中大横浜という感じ。明大明治が一番上なのは共通していますが、偏差値の差はかなり異なります。

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例えば青学80%相当の子が2日の受験校を考えるとき、四谷だと上下2ポイントに分布しているので好きなところを選びやすいですが、SAPIXだと明大明治は6ポイントも上なので、偏差値で断念しやすくなります。中大横浜法政二も、四谷では1ポイント差、SAPIXでは4ポイント差。

こんな感じで、偏差値はそこまで絶対的な指標ではなく、そもそも偏差値算定が入試と異なる模試の得点によるものですし、その母体からの受験者数の多寡も影響します。どちらがより正確というより、模試の相性と学校の相性は異なる部分もある、と捉えておくと良いです。

ですから、特に偏差値の分布が塾によって大きく異なる学校は、偏差値だけでなく過去問相性などや熱望度も重視して、併願校だとしてもしっかり対策をしておくことが大事です。

 

各塾の偏差値分布 

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